2015年1月 新年皇居一般参賀

旅行期間:2015年1月2日(金)

主な滞在地
1月2日(金):皇居
新年皇居一般参賀行程地図 (C)Mapple


皇居―――そこは都心の一等地にある緑のオアシス。
皇居―――そこは皇室御一家がお住まいになられる禁断の地。
皇居―――そこは城好きにとって聖地と言える日本最大の城郭「江戸城」の西ノ丸跡!

皇室御一家がお住まいになっている皇居、なかなか一般人が入る機会はありません。
宮内庁による見学ツアーも催されておりますが、ガイドさんの誘導に従って動くのみなので
時間やルートも決まった範囲での拝観に限られます。そんな中、2014年から春の桜を愛でる季節
秋の紅葉を眺めるシーズンに限り、特別公開が行われるように。それ以外には年に2回、天皇誕生日の祝日と
1月2日の新年一般参賀の時にだけ、敷地内に入れるのが慣習。2014年秋の紅葉を見に行ったばかりでしたが
ほぼ1ヶ月後の2015年1月2日、その時と見比べるべく新年一般参賀にも赴いたのでありました。

皇室の御用地、と言うと昭和の頃は熱心な一部の皇室ファンや、未だに天皇さまを神と崇めるような方しか来なかったものですが
平成になってからは次第に一般的な認知も進み、特に女性皇族がアイドル的な人気を得るようになって
この頃から、一般参賀に大勢の方々が押し寄せるようになっていました。とは言え、朝一は大行列になるものの
お昼どき…みんなが昼食を摂ったり、箱根駅伝の日でもある事から山越えのクライマックスを迎えるような時刻になると
さすがにちょっと人波が退くようで。1日数回ある、皇室ご一家の「お出まし」のタイミングにあって
このお昼どきが一番の狙い目なので、それに合わせて皇居前に行ってみると
騎馬警官
騎馬警官

新年一般参賀に合わせ、内堀通りは自動車通行止め。
誰も居ない道に、参賀客を出迎える如く騎馬警官が闊歩します。
皇室関係のイベントがある時だけお出ましする警視庁の騎馬警官は
青い制服に身を包み、圧倒的な凛々しいお姿…恰好いい〜!!!
皇居正門

江戸城西ノ丸の大手門だった皇居正門。
この当時、補修中だったのか足場に覆われておりましたが
その下を参賀客が通っていきます。予想通り、この時間は
ちょっとばかり人が少なめです。ちなみに、春や秋に行われた
乾通りの通り抜けの際には、ここではなく坂下門が入口。
皇居正門
石橋から二重橋を見る
石橋から二重橋を見る

皇居正門に繋がる橋が石橋。その奥にあるのが二重橋です。
よく、手前の橋と奥の橋が重なって見えるから「二つ揃って二重橋」と
言われる事があるんですけど、それは誤り。石橋と二重橋は別のもので
石橋を北から南へ入り、その先でUターンし南から北へ二重橋を渡る事で
西ノ丸、即ち皇居へと入っていくルートです。
なお、現在の二重橋は普通の橋ですが、本来は下段の橋の上に上段の橋を重ね高さを稼ぐ“二階建ての橋”だったので「二重橋」と呼ばれます。
伏見櫓と二重橋
伏見櫓と二重橋

二重橋を支える石垣が凄い…それに連なる石垣も美麗。
その向こうの山に聳えるのが伏見櫓。これも綺麗。
白壁が雪山のように光り輝いて見えますねぇ。
この時はちょっと雲が多い天気でしたが、少しだけ青空も。

皇居正門裏手の土塁

堀に接した外面は石垣で固められていましたが、
曲輪の内側はこのように土塁である事が多い江戸城。
それにしてもドでかい、高い土塁です。立派やなぁ。
皇居正門裏手の土塁
土塁にテンション上がってるのは…オイラだけ(苦笑)

皇居内へ入って行かれる人の流れはこんな感じ 行列を見る

江戸城 伏見櫓
江戸城 伏見櫓

真っ白い壁が眩しい伏見櫓。
二重櫓と多聞櫓のセットで1つの櫓です。
皇居へ入る時には必ずコレを撮ってしまいます(笑)
2008年に訪れた時にも同じ写真がw
二重橋濠
二重橋濠

その伏見櫓の前には深い深い濠が。高低差ハンパないんですが、
櫓の土台と濠底付近だけ石垣にし、中間は土塁と言う「鉢巻腰巻石垣」が立派。
よく、石垣の石材を節約する為の構造と言われますが、こうして見ると
上下の傾斜角が違うと言うのも、大きな理由なんじゃないかなぁ。
二重橋から石橋を見る
二重橋から石橋を見る

さっきとは逆に、二重橋から石橋を見てみました。
後からも続々と参賀客がやってきます。
こちらから見ると、やっぱり石橋側の方が低いようですね。
天下の首府である江戸城、僅かながらでも奥に行くだけ高さを稼ぎ
防備を固めていたのが分か…って、そんな事考えるのはこの中でオイラだけだな (^ ^;
中門前にて
中門前にて

伏見櫓のほぼ真横。そして石垣は綺麗に化粧を施され
西ノ丸へ入る者に威厳を見せつけている…これまた天下の首府に
相応しい構造物が並んでいるのですが、そんな事考えるのはこの中でオイラだけだな (^ ^;;
長和殿前

皇室ご一家がお出ましになられるベランダの前、こんなに広い広場です。
TVで中継される映像だと、ここにぎっしりと人が埋まりますけれども
この時間は前回のお出ましから次回までの間隙だったので
最前列で陣取りする人くらいで、まだガラガラ。これから徐々に
人が増えて来る筈ですけれども、オイラにとってはそれも大して関係なし…。
長和殿前
だって拙者はマジで城しか見るつもりが無いんだも〜ん!
皇室ご一家には全く興味ナシ(←不敬罪!)なので、むしろここで他の人が待機するならば
人が来ないうちに先へ進み、じっっっくりと江戸城の遺構を見分する方が良い!

てな訳で、さっさと長和殿前を通り過ぎて宮内庁庁舎方面へwww
富士見櫓
富士見櫓

長和殿から坂を下りて宮内庁の方へ進むのですが、その坂の途中から見える富士見櫓の姿。
坂の上なので、ちょっと高い位置からの撮影。春や秋の皇居周遊では、この坂道には入れないので
その時とは少し違うアングルの写真です。目線が高いので、木々に櫓が隠されず撮影できるのです。
何も邪魔するものが無い櫓の姿、いいですねぇ〜!
坂下門

そこから目線を下に落とせば、春・秋の折には入口となった坂下門。
まさに坂の下にある門なので、こうして見ると向こう側が低く下がっています。
新年一般参賀では退出口の一つなんですが、坂下門は前回通ったので
今回はここから眺めるだけにしておきます。ここから反転し、宮内庁方面へ!
坂下門
宮内庁
宮内庁

で、その宮内庁。少し雲の多い日でしたが
逆にアオりで見上げる撮影にして、雲を背負う雰囲気にしてみました。
威風堂々、これぞ“宮殿”と言った感じになりましたが、それにしても
一般参賀はタイミング次第で誰も居ない時間が出来るので
思う存分に写真を撮るのも可能なんですよね〜♪
富士見櫓
富士見櫓 × TV中継車

富士見櫓

今度は下から見上げる富士見櫓。
その前には一般参賀を報道するTV局の中継車。
江戸と東京、過去と現在を対比する写真が出来ました。
蓮池濠

富士見櫓を真正面に見る位置から左を向けば
こんな感じで、木々の隙間から蓮池濠が見えます。
正月、東京では厳冬期にあたるシーズンだと
蓮池濠の“蓮”は全て冬枯れし、物寂しい光景。
蓮池濠
蛤濠沿いの土塁 蛤濠沿いの土塁
反対に右を向けば、蛤濠に面した土塁が長く続きます。
芝が青く延び、形が綺麗に分かる良い土塁です。こういうのを愛でるのも、城めぐりの楽しみ。
富士見櫓を見上げる 蓮池御門跡
富士見櫓の下までやって来たのですが、その脇には蓮池御門の跡が。元々は石垣を組み櫓門が
建っていましたが、今は石垣の基礎部分のみが展示されている状態。こういうのを探すのも、城めぐりの楽しみ。

さて、その富士見櫓ですが…
富士見櫓 × 飛行機 富士見櫓 × 飛行機
“八方正面の櫓”と称される富士見櫓。どの向きから見ても絵になるし、軒の重なり具合も計算されている。
ちょうど上空を飛行機が飛んで行き、櫓に華を添えました★
縦アングルで
と、富士見櫓に見とれて色々と写真を撮っていたら
天気が良くなって、一気に青空が広がってきました。
青空と松
青空と富士見櫓 青空と富士見櫓 青空と富士見櫓 青空と富士見櫓
と言う事で、青空に映える画像を改めて撮り直しwww
青空と富士見櫓 青空と富士見櫓 青空と富士見櫓
櫓の手前にも一列の石垣。
蓮池御門を構成する残欠かと。
袖石垣を重ねて見るのも一興ナリ。
松の木と富士見櫓 松の木と富士見櫓…将軍家の城に相応しい光景。
櫓台の石垣を辿って行くと…テニスコート?!
じゃなくて、隣の石垣との間が堀切のようになってました。
こういう細かい所、現地に来ないと見られませんから
新年一般参賀にやって来た甲斐があると言うもの。
堀切のような谷間
富士見櫓の側面は春と秋の“通り抜け”では来られない所なので、見学箇所が明確に違ってきますねぇ。
富士見櫓振り返り(横)

だんだん富士見櫓が遠ざかっていきます。
名残惜しいので、ついつい色々撮ってしまう!
縦でも横でも斜めでも(いや、斜めは無いw)
富士見櫓振り返り(縦)
桔梗門への道
桔梗門への道
桔梗門への道
桔梗門石垣

富士見櫓から先に進めば、桔梗門が待ち構えています。
石垣も重厚にして見事。さすが江戸城!

皇宮警察の消防車

こちら側では消防車もスタンバっておりました。まぁ、火事が起きるとは思えませんけど
不測の事態に備えて、って事でしょう。皇宮警察って、消防車も持ってるんですね。


桔梗門の石垣
桔梗門

桔梗門

皇居東御苑から皇居外苑へ抜ける門。
普段はなかなか見られない門ですが、
何気に、江戸城でも屈指の
精巧な石垣の上に建ってます。

桔梗門
桔梗門の石垣
ここはマジで石垣マニアの人には萌えるよねー!!
そんな桔梗門の扉を額縁にして撮ってみました 門扉越しの風景
桔梗門枡形 ちょっとした庭園にも見える桔梗門の枡形!
桔梗門枡形
表側の石垣も精緻な組み合わせ。
しかも石狭間まで切り込まれてる!
桔梗門枡形
控え柱…柱なのか?
控え柱…柱なのか?
石垣と一体化してます。
凝った作り、さすがです。
午後の日差しが強烈に眩しくて…
逆光は勝利!!! 逆光は勝利!!!
桔梗門渡櫓表側
普段見えそうで見えない所なので、ついつい色々と撮ってしまう…。
桔梗門枡形
桔梗門も桜田門や清水門と同じように半開放系の枡形なんですね。外側からは見えないけど… (^ ^;
雁木のすぐ上に控え柱
高麗門の造形
高麗門の細かい造形にも注目。
雨樋とか金具とか…。
桔梗門の石碑
「内桜田門」と言うのは桔梗門の別名。
この場合、一般的な桜田門(警視庁の前にある門ね)は
「外桜田門」と呼んで区別されます。
だとすると、有名な歴史的事件「桜田門外の変」は
「外桜田門外の変」と言う事に(←やかましいw)
輝く濠 濠が輝いて見える良い天気!
桔梗門の並び、彼方に見えるのが
桜田巽櫓。皆様お馴染み、皇居の
入口に控える、あの櫓です。
空が真っ青!
桔梗門の向こうに
警備の関係でしょうか?
濠の探索をするボートが浮かんでいました。
濠の探索?
水鏡! まさに水鏡!上下対称の絵が撮れました!!
この位置から見る富士見櫓。
もうこんなに小さく見えてしまう。
さっきまであの真下に居たんだけど…。
富士見櫓遠望
桔梗門正面
桔梗門を正面から。これにて一般参賀の順路は終了です。
この時点で時刻は13時半。
坂下門遠望
ここから眺める坂下門。石垣の隅部、エッジが効いています。
坂下門の様子
ちょうど「お出まし」の時刻なので
退出して来る人は誰もいません。



桜田巽櫓 桜田巽櫓 桜田巽櫓
まさに「皇居の顔」!
富士見櫓に負けず劣らず
どこから見ても飽きない桜田巽櫓。
安定感抜群の姿が、水に映ります♪

てな感じで、一般参賀のルートを一巡しました。いやぁ、富士見櫓や桔梗門を堪能して満足満足!
さぁ帰るか…いや、まだ時計の針は13時台。これから皇居にやって来る人もいるし、最後の「お出まし」は14:20頃からなので
もう一回皇居内に入るチャンスが残ってる?ならば行っちゃうか?? (^-^)
って事で、再び石橋を渡る位置へやって来ました(笑)
本日2度目の伏見櫓遠望…午前よりも天気が良いので
青空に櫓が一層映えます!
伏見櫓(再) 皇宮警察の衛士さん 皇宮警察の衛士さん。凛々しい!
二重橋から見る伏見櫓
二重橋から見る伏見櫓 二重櫓部分をアップで!
二重橋の袂から見る伏見櫓。シャンデリア風の街灯と和風建築の櫓がミスマッチなんだけど
何故か安定する、不思議な光景。これ、夜景で見てみるのも面白そうなんですが残念ながら夜はこの位置に入れませんw
二重橋から見る石橋 石橋は綺麗な眼鏡橋になってました!

再び中門にて…
同じような写真を撮っておりますが
中門にて

中門の石垣
それと対になる石垣がメッチャ綺麗!
まるで現代の工具を使って仕上げたような石材が、ブロック状に積み重なります。
江戸時代の石垣職人って、芸術家ですよねぇ。
「お出まし」に関しては全くスルーですが何か?
人が集まる長和殿の前を通り抜け、そのまま退出路方面へ出てしまいます (^ ^;

富士見櫓
今度は富士見櫓を引きで撮影。
坂の上からこんな風に見下ろせます。
だいたい3重目と同じくらいの目線でしょうか?
坂下門
坂下門方面もこんな感じでガラガラ。
この次、ここが人で埋まる時は
参賀客が全員退出する時です。
宮内庁前も静かなものですが
太陽が西に傾いてきた時刻なので
だいぶ陰ってきてしまいました…。
宮内庁前
さらば富士見櫓 富士見櫓に別れを告げ…
今度はさっきと別ルート、乾門方面へ向かいます。まぁ、こっちのルート(乾通り)は1ヶ月前にも来たのですが
本丸西面の高石垣 広葉樹はすっかり落葉してました。
乾通り(北向き) 乾通り(南向き) 局門
乾通りは閑散としたもの。まぁ、この何分か後には退出者の流れが出来るのでしょうが、とりあえず今はこの通りを独り占め!
富士見多聞櫓前 道灌濠 富士見多聞の前も、道灌濠も、冬枯れの風景。
西桔橋 西桔橋門入口 西桔橋(にしはねばし)は今回通れず。入口も閉鎖されてました。
先月はこの土橋の上を通って行ったので、
こちら側の向きからは見ておりませぬ (^ ^;
西桔橋土橋
本丸北面の横矢掛かり
本丸北面にある横矢掛かり。見事に折れが重なっている上
水鏡にも映って、複雑な万華鏡のような模様に(笑)
乾門
乾門まで一直線の道。警備の人以外は誰も居りません。
そして都心とは思えない、何もない青空も広がります。
ある筋の方々からは「頭上の余白は敵だ!」と言われそうですが、
これはむしろ余白の余韻を響かせたくて“敢えてガラ空きの構図”に。



乾門
その乾門を表から撮ると…見事に逆光(爆)
これまた「逆光は勝利!」と言えるようなシャープな写真にはならなかったんだけど
むしろ木の枝の向こうに太陽が柔らかく光って、ふんわりとした絵面になりました。
これにて(今度こそ)皇居からは退出です。じっくり楽しみました。さようなら〜!

先ほどの横矢を表側から。
石垣がまさしく“壁”となって
そそり立つ迫力。壮観!
北桔橋門
平川濠
平川濠も完璧な水鏡!
高層建築が水の中に建っています。
このまま濠に沿って
東京駅方面へ歩いて行きます。
平川門
平川門

平川門も逆光だったのですが、こちらは濠に映った太陽を収める
絶妙な構図を狙い、上下2つの太陽が輝く写真にしてみました。
と言うか、ライトアップ設備の鏡面にも陽の光が反射して、
何やらサイケデリックな状況に(爆)
寒そうなスズメ 寒そうなスズメ
寒そうなスズメ 寒そうなスズメ
和気清麻呂像
濠沿いの公園には、寒そうなスズメの群れと
それを見守る和気清麻呂(わけのきよまろ)さんw
清麻呂さんと言うのは奈良時代の政治家で、皇室の安泰や平安京遷都に尽力した功臣。
その功績から、皇室を守護する像として皇居の目の前に銅像が立てられ(以下略)

いやぁ、それにしても見事な水鏡が続きます。
今日は風が全然ない穏やかな日です。
大手濠
そんな大手濠を固める石垣の中には
「南無阿弥陀仏」と刻印された石材が。
「南無阿弥陀仏」の石垣
割と簡単に見つかる所にあるので
皆様も探してみて下さい★
と言っても、拙者もどこにあるか分からず城友の某氏に教えて貰ったのですがね(苦笑)

そんなこんなで皇居を1周…いや、2周して東京駅まで戻って参りました。
「謹賀新年」
←駅長室の扉には「謹賀新年」の賀詞。
新年らしい情景ですなぁ (^_^)



赤レンガ駅舎に一筋の光が射しこみます→
これも何だか縁起の良さそうな一瞬。
国重文 東京駅赤レンガ駅舎
たぶん、一般参賀に行った人の中で2周した人は居ないだろうなぁ…と言う
「存分に江戸城を歩き回る一日」を過ごした新春のお話でございました m(_ _)m




◆◇◆ 初春(はつはる)を 言祝ぐ城に 足繁く 通う歩幅は 喜び溢る ◆◇◆




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