2014年4月 皇居乾通開放日(春)
旅行期間:2014年4月4日(金)
主な滞在地
4月4日(金):皇居・皇居東御苑

皇居―――そこは都心の一等地にある緑のオアシス。
皇居―――そこは皇室御一家がお住まいになられる禁断の地。
皇居―――そこは城好きにとって聖地と言える日本最大の城郭「江戸城」の西ノ丸跡!
年に2回、新年の一般参賀(1月2日)と天皇誕生日(当時は12月23日)のみ、制限された区域だけではあるが
自由に入る事が許されていたものの、どちらも真冬の“色味に乏しい時季”だった訳で。
ところが2014年、天皇陛下(当時のね)傘寿を記念して、春の桜の季節と秋の紅葉の折に
乾通(皇居内、坂下門から乾門へと抜ける蓮池濠沿いの道)が特別開放される事に!
花や木々の色合いを国民に楽しんで貰おう、と言う企画ではあるのですが
城好きとしては、皇居内に入れるまたとないチャンス!
友人界隈で俄かに盛り上がり、春の公開の初日である4月4日、平日ではありましたが
集まれるメンバーで急遽オフ会形式で参戦する事が決定!
もちろん、拙者も乗り遅れないよう準備万端で当日を迎えました。

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朝の東京駅
朝も早よから東海道線に乗り、通勤客に紛れながら東京駅へ。
お仕事の方々、お疲れ様でございます〜!!!
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この日の朝は雨上がりの微妙な薄曇り。そんな中を東京駅から皇居前広場に向かって歩きます。

たまには、と思って和田倉橋を歩いてみる。ちょっと朝もやっぽく煙る中、ここを行くのは
オイラともう1人、ご老人だけ。そして桜田巽櫓は雨に濡れてしっとりとしたお姿。
で、集合場所の皇居前広場に到着しましたが…
入城チェック
皇居に入るのですから、手荷物検査があるのですけど
和田倉橋の閑散さはどこへやら、大行列です! (><)ウヒー!
平日だと言うのに、朝から皆さん良く来るなぁ…。
そんなに皇居見たいの?(←普通は城目当てではないw)
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ようやくゲートを通過し、坂下門へ進みます。雲間から少〜し青空が出てきました。

門へ進む坂道から見れば、二重橋濠が水鏡になって桜の木が映っています。えぇなぁ…。

坂下門前左手の石垣は見事な切込ハギ布積み。しかもちょっと亀甲積みっぽい。
このアングルは皇居内に入るコースからじゃないと撮れません。
反対に右手の本丸側を見れば、排水樋から水が流れています。良く出来てるなぁ。
これも雨上がりならではの1枚。っつーか、やっぱり本丸って一段高くなってるんだね。

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坂下門をくぐる
ここからいよいよ西ノ丸エリア。
普段は入れない、立入禁止の区域です。
壁も石垣も真っ白で綺麗…。
ちょっと緊張しつつ、いざ突撃!
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坂下門を振り返る
内側から元来た道を振り返るとこんな感じ。
後続の群れが続々と押し寄せて来る予感…。
早めに先へ進むのが良さそうだけど
色々と見どころが多くてw
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富士見櫓
木立の隙間に、富士見櫓が見えて来た!
我慢できなくなって、まるで盗撮のように激写(笑)
さすが、天守代用の櫓だけあって安定感ある御姿。
これぞ“城の櫓だ!”と言った風格です。
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足元を見れば、石垣の石材を転用したと思しき土留めの石列。
何やら色々な刻印が描かれています。刻印スキーの方々へ捧ぐ(笑)

坂道を登った先には宮内庁の庁舎。改めて見ると、なかなかシックで格好良い建物。

ふと上を見上げれば、報道各社のヘリコプターが乱舞。新聞社に、テレビ局に…。
きっと、この人だかりを上空から撮ってるんでしょうねー。

咄嗟に撮ったので、設定とか何も変えずにシャッター切ってしまった… (^ ^;
ヘリ写真としてはイマイチな出来栄えなんだけど、まぁ良いや(爆)

富士見櫓方面へは出られません。これが新年参賀や天皇誕生日とは違う所。
でも静かな富士見櫓の佇まいを堪能できるのが良いw
そして改めて見てみれば、櫓下の通路は富士見櫓から撃たれ放題なキルゾーンになっている事に気付く。
(すみません城マニア的目線です)
宮内庁庁舎の向こう側に、少しずつ青空が広がってきました (^-^)
で、花を見るための開放日なんだから少しは花も愛でないと(苦笑)

ちょっと柔らかみのある雰囲気で撮ってみました。
富士見櫓と桜の花のコラボ。背景は春霞の大手町ビル群です。

襖絵に使われそうな、桜の古木と石垣の取り合わせ。
早くも少しずつ花びらが舞い始めておりました。

濠の手前、西ノ丸には柔らかい桜の花。石垣の向こう、本丸側には茂る緑木。
蓮池濠を挟んで、様々な対比が見て取れます。欲を言えば、もう少し晴れてくれたらな〜 (^ ^;

行く手には富士見多聞が見えてきました。横矢がたまらん!(←城マニア目線w)

中道灌濠への道、こちらも立入禁止なんですが良い具合に桜のピンク色と緑の木々が並びます。
反対側にある富士見多聞は、こうしてみると結構枝葉に埋もれているのね…。
ここに来て、急激に晴れてきました! \(^o^)/

これまた、何かの背景画に使えそうな構図。それにしても本丸高ぇなぁ…。

向こうに西桔橋(にしはねばし)が見えてきました。(また盗撮みたい…w)

まるで城の遺構のような皇居の長屋ですが、これは現代の建物。
旧来からある富士見多聞と見比べてみるのも面白い。

そして桜並木が一番見事な所では…まぁ渋滞するわな(笑)

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人と対比してみると、本丸の石垣ってメッチャ高いな。
まるで山のような高さだし、これを全面
石垣で固めるって、相当な労力だわ。さすが将軍家の城…。
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乾通まで来ないと絶対に見られない、下道灌濠にも桜が 
花が水面に垂れる長閑な風景に見えますが、良く見ると…
腰巻石垣が巡らされている!西ノ丸の防備に抜かりなし!!
やっぱりここは城なんですよ。戦いに備え、敵を阻む阻塞が隠されています。
富士見多聞を振り返れば、
こっち側にも横矢が掛かるように。
やっぱりここは城なんですよ。
戦いに備え、敵を阻む(以下略)
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西桔橋の袂で、退出路が二手に分かれます。
どちらへ行っても構わないのですが、
乾門方面は新年参賀や天皇誕生日でも
通行できる道。対する西桔橋は今回が
初解禁のルート。となれば、選択肢は1択!
迷わず西桔橋を渡ります (^-^)b
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分岐点から、乾濠を見る… 空はすっかり晴れ上がってきました♪
西桔橋を渡る道からの眺め

そのまま乾通を直進すれば、
更に桜並木が続きます。

富士見多聞を北側からアップで。
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西桔橋へ繋がる坂道から。このアングルは初めて!

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西桔橋
西「はねばし」と言うだけあって、かつてここには
橋桁が跳ね上がり、必要な時にしか通行出来ない形式の
橋が架けられていました。で、その頭上には御覧のような
二段三段に組まれた石垣が、この上から射撃されたら
攻め手は全く突破できません。
裏口とは言え、江戸城の防備に抜かりなし…。
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橋を渡った先も、二段三段の石垣が延々続きます。そしてこの上には多聞櫓が並んでいたので
せっかく橋を渡ったとしても…四方八方から撃たれてハチの巣になるのが必定 (T-T)
こんな恐ろしい虎口も、今回初めて見る事が出来ました!!!やっぱり来てみるもんだね〜★

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狐坂と呼ばれる坂を登った先に、ようやく本丸が。
この石垣の向こう側は現在の皇居東御苑、
そちらは日常的に出入りできる公園になってます。
“特別公開”のエリアはここまで。名残惜しいのですが
この石垣近辺を良く見てみると
刻印石のみならず、割り損ねた?矢穴の石があったりw
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柚木多聞が建っていた石垣は
隅部が猛烈にキッチりカッチりしてるw
ここの施工担当者、相当に真面目か神経質…。
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柚木門跡を越えれば、そこは本丸。大木の向こうに天守台が見えます。
ここからの視界も、普段は見られませんねぇ。それにしても天守台デカっ!!

そういえば小天守台の中にも桜の大木が。
せっかくここまで来たのだから
天守台に登ってみます。
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北桔橋門
天守の北側直下にあるのが北桔橋門。
カメラだけ持ち上げて撮ってみました。
門が眼下に、更にその向こうには
歩道橋までが低い位置に見えます。
天守台がどんだけ高いんだって言う話ですわな。
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平川門から外へ。
大手濠からの眺めにも桜が。いい風情〜♪

平川橋の擬宝珠には「寛永元年」の毫が。
1624年に作られたと言う物ですな。何気に野晒しの文化財…。
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時刻はすっかりお昼時…を過ぎてしまったので(どんだけ時間かかったんだw)
皆で昼食を摂って、そこで解散。まぁ、他にやる事もないのであとは帰るだけで良いのですが
富士見櫓
最後にもう一度、富士見櫓を内側から。
富士見櫓は表から見るのが難しい位置に
ありますが、裏側には近づけます。
こちら側からだと、新緑に囲まれて
爽やかな佇まい。
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新年参賀の時にも行った事はあるけれど、やっぱり西桔橋を通れたのは貴重な体験。
ついつい皇居に入ると、時間を忘れて居座ってしまうんだよねー(笑)
お天気も良くなった事だし、十分楽しめた一日でございました! (^-^)v
今回のオマケ

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ぴっ■るくん?
乾通沿いに設置されていた、恐らくは皇宮警察さんの
何かを見張る移動式監視カメラ的なモノだと思うのですが
ひと目見た瞬間に思ったのが「▼っけるくんだ!!!」 Σ( ̄□ ̄;
え、ぴっけ◎くんって何?と仰る方はスルーして下さい(滝汗)
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◆◇◆ 桜咲く 千代田の城に 空青く 初めての路 往くや楽しき ◆◇◆
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