2002年5月 沖縄新婚旅行(5)

明けて5月11日はあいにくの雨模様。
さすがに梅雨入りしたということなので、そういう天気にもなりますわな。
ここまで連日晴れ続きだったんですが、とうとう降ってきてしまいました。
でもまぁ土砂降りというわけではなく、しとしとと静かな雨です。
観光めぐりするのにさほど支障はなさそうだね。
とりあえず、出発〜!

ホテルの部屋の窓から、部瀬名岬が見えるんです。
で、目の前にある名所ならば行ってみようと思うのが人の常。
朝から早速、部瀬名岬へ直行してみれば、
まだ観光客が動き始める時間じゃないので、比較的静かでした。
部瀬名と言えば、某航空会社が開発したリゾートホテルが有名ですけど
他にも見所はあります。そう、万国津梁館(ばんこくしんりょうかん)です。
ここって、スケジュールが空いていれば
特に申し込みも何もなく勝手に見物できるんですね。
他にもチラホラと見物客が居ましたが、大賑わいというわけでなく
静寂の中で見学させて頂けば、なかなか趣があって良い感じです。
万国津梁館 会議室
万国津梁館 会議室

みなさん覚えていますか?
2000年に開かれた九州・沖縄サミットの
メイン会場となったのがここ、万国津梁館です。
この椅子に先進国首脳が座ったんですねー!

部瀬名から反転、沖縄自動車道を南下して、今日の予定は
与勝半島方面の旅。米軍施設キャンプコートニーの敷地に飲み込まれた
天願城跡の標柱を見てから訪れたのは安慶名。
ここは古くから闘牛の町として有名で、安慶名中央公園には闘牛場もあります。
どうやら最近は動物保護やら何やらで、昔ながらの闘牛が
行えない事情があるみたいですけど、伝統文化って大切ですよねぇ?
そんな公園を奥に分け入れば(笑)森になっている小さな山があります。
これが安慶名城址。雨がそぼ降る中、
嫁さんを公園の広場に残し(ォィォィ)一人ひとっ走りで山を駆け上がれば
いやー、出るわ出るわ石段や洞窟門の遺構が!なかなか荒々しくて迫力やなぁ。
あまり嫁さんを待たせるわけに行かないので、写真を4〜5枚撮ったら
山をダッシュで転がり降りましたが、ここは城レベル(?)の高い所だと感じました。

兼箇段城跡、喜屋武城跡を立て続けに来訪。
兼箇段城は森に埋もれて標柱が一本立っているだけでしたが
喜屋武城はどうやらこれから公園整備が行われるようで、
期待させてくれる雰囲気でした。遺構も割と残っているようだし。
その後どうなったのかなぁ…?
さて、そろそろお昼時なんで、どこか食事が食べられる店を…と探してみるが
どうにもこのあたりを走っていても引っかかるお店がない。
かれこれ1時間近く走り回ったものの、結局見つからず
走り過ぎた途中にあった某ショッピングモールに引き返し
その中のフードコートで食事。う〜ん、何だかなぁ (^^;

腹ごしらえも終わった所で、今日のメインに向かって出撃!
世界遺産に登録されている名城、勝連城です!
大きくて小高い丘をまるまる利用して築かれた城は
遠くから見ても目立ち、石垣が見事です♪ (^-^)
沖縄独特の滑らかな曲線を描く石垣は切石を積み上げた精緻なもの。
ここは城に興味のない一般の観光客でも感心できる場所だと思います。
雨で足元が悪く、滑り易そうな階段を登るのが一苦労でしたけど
上にあがって見れば、予想通り見事な光景で大満足。
御嶽など琉球城郭ならではの遺構があったり、建物跡の礎石が残され
往時はさぞかし凄いグスクだったんだろうなぁと思わせてくれます。
天気が良ければ海まで見えたであろう遠望が
雨で霞んでしまったのが残念至極。
国史跡 勝連城跡
国史跡 勝連城跡

個人的に琉球の城郭でもっとも好きな城です。
隙間なく積み上げられた石垣、
それに囲まれた内部の曲輪は広く
さすが堅城、名城と思わせてくれます。

与勝半島と言えば、その先の島々まで繋ぐ海中道路が有名。
もちろん、こんな面白そうなものを放っておく筈がありません。
快晴ならば空と海が青く綺麗に映える景勝地なんですが
今日は雨なんで全然そういう風景を見ることができませんけど
それでも行ける所まで行ってみよう、という事で走ってみれば
島と島を繋ぐ橋は独特の高揚感を運転手に与えてくれます。
30分ほど走り雨が止み、一番突先の伊計島まで辿り着けば
横に伊計城を掠め、国指定史跡の仲原(なかばる)遺跡が終点でした。
ここは琉球の旧石器時代の遺跡でして、
竪穴式住居がいくつか復元展示されてます。
遠くて簡単に行ける場所ではないんですが
史跡好きの方は是非!オススメです★
国史跡 仲原遺跡
国史跡 仲原遺跡

これまで静岡の登呂遺跡や
青森の三内丸山遺跡は見ましたが
沖縄の、しかも小さな離島に
これだけの史跡があったとは
ちょっと“目から鱗”状態でした…。

海中道路を引き返して本島に帰って来たら
今度は与勝半島の南側、北中城村に。ここにある琉球古民家
中村家住宅の見学です。琉球伝統の赤瓦を漆喰で屋根に固めた古い家は
もちろん国指定の重要文化財。石垣で固めた門から中に入り、
納屋や豚舎、庭園や母屋を順に眺めていきますが
いやいや、これはかなり大きな家ですな。きっと往時の豪農だったのでしょう。
家の裏手から小高い丘に登れるんですけど、
ここから下を見れば、赤瓦の家屋がいくつも連結していて驚きます。
国重文 中村家住宅
国重文 中村家住宅

こんな感じ。
立派です!

中村家からすぐ南、車で5分ほど走れば
北中城村と中城村の境界上に中城城があります。
時刻は4時半を回り、今日最後の見学地にしようと思って駆け込みましたが
間一髪、入城の時間に間に…あわず、アウト(泣)
あ〜ぁ、残念。目の前に石垣があるのに…。
駐車場から眼下を見下ろしただけでも、中城湾の様子が掴めて
さぞかし城内から見る景色は期待できそうだったんですけどねぇ。
まぁ、入れないものは仕方ありません。今日はここで切り上げ、
明日の最終日、飛行機に乗る前に再訪する事にしました。




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