2012年1月 天空の白鷺2012

旅行期間:2012年1月22日(日)夜半出発〜1月24日(火)早朝帰着

主な滞在地
1月23日(月):明石市内各所・姫路城・御着城
天空の白鷺2012行程地図 (C)いつもNAVI


所用があって関西へ弾丸で往復する事になったんですが(用件自体は1時間くらいで終わる)
どうせ行くんだから、城めぐりしながら行って帰る旅にしようと思い、例の如く
前日の夜に家を出て、夜通し走って朝から城攻めをすべく移動開始。
東名高速をひた走り、御殿場の辺りではかなりの濃霧を突破し
後は伊勢湾岸道→新名神→名神といういつものコースなんですが、今回は神戸方面を抜けようと
中国道には行かず、阪神高速へ進入。ここまでほぼノンストップで来たものの、京橋PAで流石に休憩を。
深夜の京橋PA
深夜の京橋PA

神戸の夜景でも…と思ったんですけど、
高速沿いからだとなかなか見栄えのする写真も撮れず。
PAから外を眺めても、あまり気に入った風景も見えず。
でも深夜のPAそのものが何となくフォトジェニック。
こんな写真を撮ってみました。さすが神戸、オシャレやなぁ。
名古屋港の橋の上で0時を過ぎ、神戸市内に入ったあたりで時刻は午前2時を回ったくらい。
本当は少し仮眠を摂ろうかと思ったんだけど、大して眠くない。まぁ、だったら先へ進むかとw
須磨からは一般道へ出て、やって来たのは明石海峡大橋の袂。ここで午前3時ジャスト!
夜の大橋を撮影…するのも目的ですが、狙っていたのはこれ↓
国史跡 舞子台場
国史跡 舞子台場

幕末に明石藩が築いた砲台場の跡。
ここから淡路島との間を通る船を監視し
事あれば砲撃するつもりだったんでしょう。
確かに、狭い海峡ならば狙い撃ちするのに最適。
この日も、夜の海を行く船が横切りましたけど
撃てば確実に当たるだろうなぁと言う感じでした。
舞子台場石碑

上の写真、公園のベンチが大砲の形をしていて
シャレた雰囲気ではあるのですが、ちゃんと石碑もあって
間違いなくここが史跡である証明をしています。
この脇に台場の石組も残っているんで、それも撮りましたが
さすがにそれを載せても…何だコリャ?って感じなので
止めておきます(苦笑)
舞子台場石碑

この後、明石市街にある明石城址・明石公園にも行ったんですが
真っ暗な深夜にカメラ担いでウロウロするのも不審者ですし、あまり良い写真が撮れなさそうだったので
早々に撤退。夜明けを待って、市内の違う城跡を狙う事にしました。で、赴いたのは船上(ふなげ)跡。
船上城跡
船上城跡

今は「私有地につき立入禁止」となっている(らしい)のですが
この当時は、本丸跡の小さな社にこうした説明版が付いていて
一応、ちゃんと城跡として認知されていました。もちろん、
立ち入りしたからといって荒らすような事は何もしてません…と言うか
この社が建っている場所の土盛りくらいしか遺構が無いので、
写真1枚撮ったらさっさと退散―――って話でして (^ ^;
#ぶっちゃけ、写真1枚撮れば十分という目星を付けていたからこそ、軽く見るのに丁度良いという訪城だった訳でw

朝7時半に住宅街の裏にある田圃を覗き込んでいると言うのも十分異常でしょうがね(自嘲)
船上城のすぐ目の前には明石警察署があるので長居は無用(笑)…いや、だから捕まるような事はしてないって!
とりあえず、これにて明石を離れて更に西へ。向かうはそう、世界遺産の姫路城でございます★
世界遺産 国特別史跡 姫路城

真冬の平日、朝9時の姫路城前。
まだ日が低い位置なので、影が横に長く伸びてます。
そして誰も居ない…いくら平日朝とは言え、
こんなもんなのか? (^ ^;;;
世界遺産 国特別史跡 姫路城
2012年の姫路城と言えば、平成の大修理の真っ最中。大天守に素屋根が被ってます。
この大修理を見る為に去年(2011年)5月にも来たんですが、8ヶ月スパンにして早くも再訪(笑)
そんな訳なので、城内の細かい場所は端折って大天守工事の進捗状況をメインに今回はご紹介…のつもり (^ ^;
鳩と姫路城
とか言いながら細かいネタ写真も載せたりするw
ちょうど鳩の群れが目の前を横切ったので激撮!
国重文 姫路城菱の門

この門から先が有料エリア。
いつも人がごった返す場所なんですけど
やっぱりガラガラ…いーのか、これで?
国重文 姫路城菱の門
とりあえず、今回は西ノ丸をパスして素直に天守一直線のコースを進みます。
りの一渡櫓は、去年から引き続き内部の特別公開をしていました。
鯱瓦3種盛りw
りの一渡櫓、常設展示しているのはこれ。
時代ごとの鯱瓦3種盛りです(笑)
国重文 姫路城りの一渡櫓

こんな感じで中に入れます。
中の展示は前回の姫路城来訪の時に見た通り。
それにしてもやっぱりガラガラです。
国重文 姫路城りの一渡櫓
りの一渡櫓前
りの一渡櫓の前に立っているのは
道案内する誘導員の方だけ。
お客さん来ないなー…。
太鼓櫓前
進路の先、太鼓櫓の前に居るのは
工事の作業員の方だけ。
お客さん来ないなー…。
お菊井戸前
有名な観光スポット・お菊井戸も
他のお客が居ないので撮り放題。
貸し切り状態や〜♪
ちなみにお菊井戸というのは、怪談話で「1枚〜2枚〜」と皿を数える幽霊・お菊さんの話で有名な、
女中が責め殺されたという井戸です。江戸での話「番町皿屋敷」だったり、ここ姫路での
「播州皿屋敷」だったり、色々とバージョン違い(?)があるようですが、兎に角その話(説明がテキトーw)

“幽霊の 正体見たり 枯れ小花”って事で、本当にお化けが出る訳もないので先に進みます。
太鼓櫓奥の通路
こんなにひと気の無い姫路城という方が
幽霊よりよっぽど不気味だけどねw
狭間から望む
そしてやっぱり狭間があると覗き込んでしまう城マニアの性(さが)
でもこの狭間、どこを狙ってるんだ?!?!
塁上から見る帯ノ櫓
帯ノ櫓を塁上から見る。こうして見ると、
屋根瓦が結構不揃いなのね…。
現代の関門
さぁいよいよ大天守工事現場「天空の白鷺」の中へ。
と言うか、ここが現代風な門だよなぁ…。
工事の概要
←工事の概要はこんな感じ



上からの眺め→
うひょ〜!足がすくむ!!
上からの眺め
にの門を上から見る。なるほど、こういう構造なのか。
向こうには去年登った姫路城の出城・男山構も丸見え。
りの門を上から見る
大天守最上部
で、ここからが本題。
大天守修復工事の様子です。
一見、去年と大差ないようですが…
唐破風部分
唐破風の部分を良く見れば
漆喰が全て剥がされています。
小舞竹という内部構造がむき出しに。
取り外された瓦
取り外された瓦もこのように山積み。
使える物と交換する物を選別し
可能な限り再利用するとの事でした。
下層階はこのように
網の隙間から下を見れば
下層階はすっかり瓦も漆喰も
取り払われた状態になってます!
5重目の状態
凄い凄い!
完全に裸の姫路城です!!!
幻の窓…
この修理によって、最上階には
両端部分にも窓があったものを
後からそれを塞いだという痕跡が
確認された…とのニュースが。
千鳥破風の根元
千鳥破風の根元には
こういう具合に水抜きのような
構造部が用意されているんですね。
瓦屋根&漆喰壁の土台部
それにしても、漆喰壁の土って
ここまで綺麗に落とせるものなのね Σ( ̄□ ̄;スゲー!
屋根の軒先部
屋根の土台も、一番の基礎は
こんなにシンプルな構造なんだ…。
西小天守と乾小天守がこんなに間近! 今しか見られない構図
石垣も触れそうな距離!これは普段じゃ絶対無理!! 石垣も触れそう
工事中の様子(1) 工事中の様子(2)
大唐破風の辺り 1重目と天守台の境目
石垣を目の前に 素屋根がある時しか、この目線では見られません!


素屋根内部の登り降りを
簡単な動画にしてみました。

註:ダームの塔ではなく姫路城大天守です(謎)

下界に降りてきました。でもやっぱり工事関係者しか居ない… 備前丸にて
埋門を抜けて 帰り道、埋門(うずみもん)を抜けて…。
とにかく青い空! この日はとにかく大快晴の真っ青な空!
最高のコンディションで姫路城を堪能する事が出来ました! (^-^)b

姫路市内最後のオマケ(と言っては何ですが)に訪れたのは御着(ごちゃく)
大河ドラマ「軍師官兵衛」では「ここが思案の為所じゃのぉ」と言ってばかりで何も決められなかった
片岡鶴太郎演じる小寺政職(こでらまさもと)が城主だった城です。まぁ実際は播磨の有力者でしたから
あんなに日和見で無能な殿様では無かった筈なんですが、実際問題として世情を読み違えて滅亡したので…
御着城址
御着城址

城は残らず、今ではタダの公園。
世界遺産になった姫路城とは雲泥の差です。
これをどうやって“それっぽい写真”に収めるか
実に難しい問題で、ここが思案の為所… (ー゙ー;ゔ〜む

この後は本来の目的である“所用”を済ませ、帰路に就くのですが
道路が渋滞気味で、なかなか前に進まない。何とか大阪府内でもう1城くらい?と思っていたのですが
狙っていた城に着いた時には既に閉門時間を過ぎていたので、中は見えず…無念の撤退。
しかも、あれほど良い天気だったのに午後から急激に曇ってきて夕方には降りだした。
関西から関東へ、高速を使って移動するにつれ雨に追い付かれ引き離し―――という繰り返しでしたが
さすがに寝ずの行動に疲れてきて、足柄SAで仮眠を。で、目を覚ましたら…
深夜の足柄SA

うげっ!雪が積もってる!!
足柄SA、午前5時。いつの間にか雪景色。
路面には問題無かったので無事帰れましたが、
この急変にはかなり焦りました (^ ^;;;;;
深夜の足柄SA


◆◇◆ 白鷺が 映える冬空 青い空 いつか羽ばたく その日を待って ◆◇◆




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