2003年1月 川越散策

旅行期間:2003年1月18日(土)

主な滞在地
1月18日(土):喜多院(川越大師)・川越城本丸御殿・蔵町通り・菓子屋横丁
川越散策行程地図 (C)まっぷるnet


嫁さんのお腹が大きくなり、予定日まであと1ヶ月ほどとなった2003年の1月。
身体を動かすのは結構大変そうではあるものの、
かと言って家に閉じこもってばかりじゃ良くないし
少しは気分転換にドライブでも…という事になり
ちょっと遠出という感じで、川越へ行く話になりました。
土曜日の朝、家を出て八王子方面へ。
ずっと乗りっぱなしなのも疲れるので、途中で休み休み進むと
結局、川越に着いたのはお昼過ぎ(笑)
いやぁ、神奈川から埼玉へ行くだけで5時間もかかるとは… (^ ^;

喜多院にて





喜多院にて

多宝塔の前で、かわいい親子連れさんがいらっしゃいました。
「大きいねー」「そうだねー」なんて会話をしてたのかな?
ようやく川越市内に入り、まず見学したのが喜多院(きたいん)。
川越大師とも呼ばれる古いお寺ですね。境内に上がると、
キリリと立ち上がった赤い多宝塔がお出迎え。真冬の寒い季節なんですが、
良い天気で日差しがたっぷり、心地よい陽気です。
喜多院の建物は一般公開していて、庫裏から中に入って
書院や客殿へと進んで行けば、その先に見事な枯山水庭園が広がります。
しかもこの庫裏や書院、客殿といった建物は
何と江戸城の紅葉山御殿を移築したもの!
喜多院第27世住職、慈眼大師こと天海大僧正は
江戸幕府初期の政策ブレーンの1人で、3代将軍・徳川家光の学問師範でもあり
そんなこんなで色々と江戸城と繋がりがあった人物なワケ。
ちょうどその頃、川越に火事があり喜多院は焼失。
天海僧正を尊敬していた家光は、すぐさま喜多院の再建を手配し
江戸城の御殿を奉納して復興させたという事情なんですな。
その後、江戸城のほうが何度となく火事に見舞われてしまい、
今では御殿の姿を全く残していないので、川越へ引越しした
この建物こそが江戸城御殿の佇まいを今に伝えているんですね。
国重文 喜多院庫裏



国重文 喜多院庫裏

この紋所が目に入らぬかっ!
恐れ多くも公方様より拝領の殿舎であるぞ!!(笑)
もちろん、喜多院には他の建物もあります。
慈恵堂に慈眼堂(紛らわしいw)、鐘楼や四脚門の三門…。
色々と見て廻って奥へ進むと、東照宮もありました。
これまた、天海僧正と徳川家の繋がりから喜多院に東照宮があるんですな。
鮮やかな朱色に輝く社殿を横目に眺めた後、再びもと来た道を引き返すと
境内の端に五百羅漢があるとの事。敷地の中に入って見物してみると
いやー、あるはあるは羅漢さんの大群!(笑)
よくまぁ、これだけ石仏を作ったもんだと感心(呆れ?)し
細かくお顔を拝見すれば…確かに一体一体表情が違う。
ホントにまぁ、これだけ石仏をつくったもんだと感(以下略)
喜多院 五百羅漢


喜多院 五百羅漢

ちょっと独特の雰囲気ですが
こういう石仏ならば
癒される感じがしなくもないです(微妙)

喜多院の拝観をした後は、少し北へ向かって初雁公園へ。
この公園の横に、川越城本丸御殿があります。
せっかく川越へ来たんだから、これを見ないと…。
前回、高知へ行った旅行の際に高知城の本丸御殿を見たので、それと並ぶ
城郭本丸御殿の双璧、川越のものも見ておかないといかん!と思った次第。
何たって、「本丸御殿」と名の付く文化財は
日本国内にこの2つしかないんですから (^ ^;
(まぁ、高知城は完存、川越城は部分残存ですけどw)
何はともあれ、中にお邪魔させていただきました!
埼玉県文化財 川越城本丸御殿


埼玉県文化財 川越城本丸御殿

いいッスねぇ!
直線美と曲線美の融合…。
近世城郭ファンにはたまらない面構えです。
中に入ってみると、おぉ、これは見事★
いくつもの部屋に分かれており、殿様の居そうな豪華な装飾のある部屋や
逆に控え室みたいに小さな部屋など、千差万別。
ところどころ、縁側に面した場所があって
そこから見える庭園もいい感じ。う〜ん、和の風情ですね。
かなり広い建物なんですが、これでも部分残存というのだから驚き。
完存を謳う高知城本丸御殿のほうが小さいくらいだぞ?!
もし川越城の御殿が全部残っていたら、いったいどれくらい大きかったのか…。

本丸御殿を退出し、その南側へ回りこむと富士見櫓の跡地。
ひときわ高い天然の高台で、往時はこの上に2重とも3重とも言われる大櫓が
天守の代用としてそびえ建っていたそうですね。
オイラが登ったときにゃ、何もない寂しい荒地だったんですが(寂寥)
ところが、何でも数年のうちに富士見櫓を再建する予定になっているとか。
どのような復元が為されるのか、楽しみであります♪

川越市文化財 時の鐘


川越市文化財 時の鐘

川越といったらこれ、というお約束の写真(笑)
江戸時代から川越の町に時報を鳴らした鐘櫓で
現在のものは明治時代に再建されたもの。
高さ約16m、現在も1日4回鐘を鳴らし
「日本の音風景百選」に選ばれているそうです。

そして川越と言ったら「いも」
これも定番ですね(下の幟に…w)
富士見櫓跡から北西へ車で移動し、川越市役所の駐車場をお借りしました。
(ちなみに市役所は川越城大手門の跡地に建ってます)
ここで下りて、しばらく街中を散策する事に。
札の辻交差点から真っ直ぐ南へ延びる蔵町通りは、川越のメインストリート。
“小江戸”とか“蔵の町”として有名な川越で
最も風情ある佇まいを残している、情緒溢れる通りなんです。
江戸時代から使われ続けている蔵造りの商家が
今でも現役で建ち並び、それはそれは壮観な眺め。
時折、明治時代に建てられた洋館もあったりしますが
それだって今の世においては貴重な伝統建築物。
そして路地の曲がり角を折れてみると、そこには川越のシンボルである
時の鐘がそびえ建ち、気分は完全に江戸時代!
いやー、川越って想像以上に素敵な町ですぞ!!
芋ぜんざい♪


芋ぜんざい♪

歩き疲れたので、甘味処に入り
川越名物のサツマイモを使ったデザートを★
和スイーツ、身体に優しい味わいです。
甘味処のお店を出たら、すっかり日が沈んでました(爆)
陽が暮れて真っ暗になってしまった町並みですが
照明に照らされた姿も趣があってまた良いもの…。
そんな中、蔵町通りから更に裏の路地を抜けていくと
菓子屋横丁へ辿り着きました。ここはその名の通り
昔懐かし駄菓子屋さんが軒を連ねている横丁です。
時刻は午後5時を過ぎ、もうそろそろ店仕舞いの時間だったんですが
ちょっとだけ中を覗かせて頂き、サツマイモ由来の駄菓子をいくつか購入。
いいねぇ、こういうお菓子って! (^-^)
昭和レトロな雰囲気に、ついつい子供の頃を思い出しますなぁ。
菓子屋横丁


菓子屋横丁

どうです、この風情!
夕焼け小焼けで日が暮れて〜♪
あ、もうおうちに帰る時間だ!なんて(笑)

そんなこんなで、本日の小旅行は終了。
嫁さんも満足して楽しんだようです。
来て良かった〜★
あ、駄菓子屋で買った芋きんつばは家に帰ってから美味しく頂きましたよ (^ー゚)b


◆◇◆ 新春に 九里より美味い 十三里 蔵の眺めは 目にも良き味 ◆◇◆




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