★★★相州乱波の勝手放談 ★★★
#33 お城EXPO2017を見てきました…よ
 





お城EXPO2017レポート

この記事は、2016年の続編です。

去年の記事を読んでいなくても楽しめますが、
いちおう目を通していると、よりいっそう理解できます。

2016年に参加された方も、いま一度思い返して、
あの懐かしい展示を思い出しておくことをお勧めします。



↑分かる人にだけ分かる前口上w


前年の快挙?暴挙?!に引き続き、2017年12月22日〜24日の3日間パシフィコ横浜会議センターで
「お城EXPO2017」というイベントが開催されました。簡単に言えば
「お城をネタにした、全国の観光物産などの一大展示会」という感じ。

昨年の様子「お城EXPO2016」についてはこちらのレポで…。

正直、2016年のイベントじゃ「これ、そんなに有意義な出展ってあるか?」と訝し気だったし
今回のイベントも、内容的には「去年と大差ないじゃん?」という感じで、あまり期待していなかったんですが
まぁ、そうは言っても年末年始の忙しい最中(特に職業柄、年末は無休に等しいんですけどw)奇跡的に
12月23日の休みを勝ち取ったので、今年はどうなのか見てみようかと足を運んでみました。
パシフィコなら30分ちょっとで行ける距離ですので、軽〜く行ってサッサと帰れば良いかってなお気楽さで(苦笑)
※画像をクリックすると別頁で拡大表示します(以下同じ)パシフィコ入口にてエントランスにはこんな看板

以下、とりあえず去年と同様に主な展示内容をダイジェストでご紹介していきます。


@日本100名城パネル展/続日本100名城パネル展
正直、100名城のパネル展は去年あった物と全く同じでしたが、今年は続100名城が選定された事で
そちらについても同様にパネル展を出して、100名城/続100名城を来“城”者に紹介しておりました。
お城初心者には必須、お城マニアには常識、という事なのでこれ無しでのEXPOはあり得まへんわなぁ(笑)
100名城パネル展100名城パネル展がこちら…まるで去年の写真を載せてるみたい(苦笑)
こちらは続100名城パネル展続100名城パネル展オイラにとってはちょっとばかり因縁の小倉城w
続100名城のナンバリングは101〜200200番目!200番目は琉球王府に叛した阿麻和利の城!

A熊本城復興支援コーナー
去年に引き続き熊本地震による熊本城の被災状況を一覧で展示。
とは言え、前回は被災状況を一覧で紹介したのがメインでしたが
今回は修復過程を示す展示が主なものになっていて、復興の歩みを感じさせてくれるコーナーになっていました。
痛々しい姿を見せた先の展示に対して、今回は前に向かう熊本城の雄姿を紹介していたので少しばかり安堵しました。
剥落した瓦の展示 被災状況概説
剥落した瓦が展示されていました。まぁ、こういう機会でもなければそうそう取り外して紹介される事もないので
これはこれでレアな展示という感じですかな?歴代熊本城主の家紋が取り入れられています。
パネル展示は復興工事の進捗状況!飯田丸五階櫓、よくぞ耐えてくれました(感涙)


※飯田丸五階櫓
最近はニュース素材に使われる機会もなくなりましたが、地震で大崩壊した熊本城の石垣で
“奇跡の一本柱”として取り残された角石だけで支えられていた、あの大きな櫓です。
今、鉄骨で抱きかかえられるようにして底辺を上手く持ち上げ、修復を進めており
次のニュース映像では、無事に修復成った姿が映し出される事を待ち望みます。


B厳選城絵図展 / 特別展示 真田兄弟の絆
読んで字の如くと云う事ですが、全国各地の名城の縄張図を展示したコーナー。
ネタとしては去年と同じなんですが、展示品は遥かにバージョンアップされていたのがミソ!
何と言っても、明治5年に陸軍省(当時)が作成した城郭調査絵図「陸軍省城絵図」が展示会としては初公開されており
「去年は何だかニセモノ臭いものばかりだったなぁ」という安っぽいイメージから大転換しておりました。
ただ、その分…写真撮影禁止だったんですよねー (^ ^;まぁ仕方ない
ちと残念ではありましたが「これぞ本物!」という証左でありまして(という事はやっぱり去年はウソっぽい物だった訳ねw)

真田兄弟に関する展示というのも、真田幸村こと信繁が記した書状や
真田氏の城郭についての特別展示。これまた、撮影禁止のネタでして…。
まぁ内容的には…それほど凄いというものでも無(以下略)

―――ってな訳で、これらに関する写真はございません m(_ _)m

Cお城ジオラマ・お城模型展
ジオラマ作家さん3名が製作したというお城の模型やら、天守の模型やらを展示。
大きな声では言えませんが(書いてるけどw)去年はぶっちゃけ「質より量」という感じで
やたら数だけは揃えたけど、細かく見ると作りが甘いというプラモデルがワンサカありました。
今回は…同じ作家さんのモデルもありますが、他にも模型作家さんが参戦している上
何とその中には、某タ■リ倶楽部でも取り上げられた“城ラマ”の作品がっ!
実は城ラマのメーカーさん、地元横浜にあるんですよねぇー。そりゃ、パシフィコで開催されるイベントに
参加しない筈はないでしょうなぁ(笑)ってな訳で、そんな模型作品をいくつかご紹介〜♪
慶長度名古屋城天守!←おぉっ!渋いチョイス!慶長度名古屋城天守 !!
城ラマ、しかも地元・小机城キター!→城ラマ小机城“城ラマ”は「お城ジオラマ」の略(分かるってw)
苗木城模型 小倉城模型
マニア心をくすぐる苗木城モデル!そして個人的に因縁の小倉城 !!(もういいってw)

D全国お城グッズコレクション / 城の自由研究コンテスト 優秀作品展
グッズコレクション…と言っても、例えば「〇〇城まんじゅう」とか「××城ビール」みたいな
お城をダシにした商品のパッケージなんかが“コレクショングッズ”として紹介されているだけなんで
正直、これってEXPOに必要?と思ってしまうのですが…これを集めたのが城郭研究家として超有名人の
中井均さんや加藤理文さんだというので、むしろそれが貴重だという感じでしょうか?(爆)
お城グッズ?
オイラはこういうの集める気はないんですが…
だって別にこれ、オフィシャルなグッズでも何でもなく
お菓子メーカーなんかが勝手に作っただけの商品ですし
何から何まで集め出したらキリがないので。
でも中井さんや加藤さんでも、ついついこういうの
買って取って置きたいと思われるんだなぁと言うのに
ちょっと親近感を覚えちゃったりして(笑)

一方、全国の小中学生を対象にした「城の自由研究コンテスト」での受賞作も
ここで色々と展示されてました。いやはや、今回の受賞作は実にレベルが高い!
他人様の作品を撮影するのも何だなと思いつつ、流石に最優秀作は思わずシャッターを切ってしまいました。
城の自由研究コンテスト優秀作
ほらこれ、凄いでしょ?
城の屋根の構造についてまとめた作品なんですけど
折り紙と粘土で作った模型が、実に本物っぽい質感で
一瞬、実物の屋根瓦が置いてあるのかと思ってしまった…!



Eお城シアター / ステージイベント
ま、これは昨年と同じですなw
愛知県稲沢市の「いなッピー」
イベント参加のゆるキャラさん達…


←こちら誰?という感じのキャラw
 (愛知県稲沢市の「いなッピー」だそうで)

大阪府岸和田市の…ちきりくん?→

大阪府岸和田市の「ちきりくん」
シロモチくん(+ほか大勢)我らがシロモチくん様〜!(+ほか大勢)

Fお城EXPO検定 / ワークショップ / 戦国魂イベント
まぁ、そういうのもありましたw

Gお城EXPO フォトコンテスト
2016年に引き続き、お城EXPO開催において募集されたフォトコン。並み居る名作が会する中
「昨年の」最優秀作に輝いたのは、我がHPの掲示板にもお書込み下さる彩風さんでした!
山中城の障子堀の前で、それにそっくりなワッフルをかざした写真は完全にネタ感満載というもので
去年の選考は「お城を面白おかしく活用しよう!」という間口の広さ(度量の大きさ)を感じさせてくれましたが
対する今年は、全国各地の名城にそびえる「天守を如何に美しく撮るか」という
写真撮影の王道で勝負するものが続々。まぁ、フォトコンとしては順当で、受賞作もそういうのばかりでした。
が!その中でも彩風さんはやはり異彩を放った作品を応募されておりまして…
彩風さんのお写真
下の写真が彩風さんの作品。
城の石垣…いや、その石材を切り出した場所?
萩城の詰ノ丸にある石切場なのかな?

※石垣の石を切り出そうとして
 途中放棄された石材が
 ゴロゴロしている場所があります

と思ったんですけど、一緒に見ていた
小城さんが仰るには、そこではないようだとの事。
どこだこれ―――という謎を孕みつつ
明らかに(上の写真のような)他に出品された
天守オンリーなアングルとは隔絶しておりまして!

で、正解を彩風さん御本人に伺ったところ実はこれ、城そのものではなく「小田原市の早川石丁場」つまり
まさに石材を切り出す石切場のお写真だとの事。曰く、城を城だけで見るのではなく
それを支えた他の場所…例えて言うなら城下町や城を繋ぐ街道とか、そういうトータルな目線で
見てみてはどうかという提唱を込めて、この作品を出展なされたとか。おぉ〜、奥が深い!
山中城ワッフルも、実はそうやって“城で楽しむ””城を活用する”という情景を具体化したものだし
彩風さんの作品は、裏に色々な意味を込めていらっしゃるのが良く分かります。
個人的には「天守の綺麗な写真」は勿論良いとは思ったものの、「お城EXPO写真」としてのインパクトは
遥かに彩風さんの作品の方が上だと思ったし、やっぱり今年もこれが最優秀作品なんじゃない?と。

#だって…「他の作品はどれもこれも同じにしか見えない」んだもーん!(爆)
  お世辞抜きにして、彩風さんの写真が一番良い“城の空気感”を放っていましたよ!

H土産・グッズ・書籍販売会
まぁ、こういうのもありますよねぇwww
お城グッズ、お城土産、それに書籍…と色々売っていた中で、今回の目玉?という感じだったのが
選定された「続・日本100名城」の公式ガイドブック!従前の「日本100名城」もガイドブックが出ていて
この「続100」も当然それが出るであろう事は予想されていましたが、12月29日発売という日程に先駆けて
お城EXPO会場で先行発売されておりました!もちろん、これは購入するのが当たり前〜★(笑)
個人的には、買おう買おうと思っていながら近所の書店では売ってなかった
香川元太郎先生(お城鳥瞰図を多数描いて下さっている作家さんです)の画集がようやく見つかったので
それをお買い上げw とりあえずこれでEXPOに来た甲斐があったというものwww
障子堀ワッフル!
彩風さんの「去年の写真」として登場した
山中城障子堀をモチーフにしたワッフルも
売っておりました。しかもこれ、
お城EXPO「オフィシャルグッズ」の中で
販売されていたシロモノ。公式ガイドブックや
記念ピンバッジと一緒に並んでいますでしょ?
障子堀ワッフルって、EXPOオフィシャルな
モノだったんですねぇ(笑)

他にも欲しい物は色々ありましたが(例の「陸軍省城絵図」の図録本とか…でも高い)
全部買うなんて当然予算が許さないので、敢えて見ない事にしました (T-T)

I城めぐり観光情報
お城で有名な日本各地の観光地自治体が出展する観光情報配布ブースで、去年も同様に
出展されていた展示でしたが―――今回、最も内容が変化していたのがこれ!
去年は「城下町の観光協会が『我が町の観光情報』を羅列した」という程度で
城はせいぜい“添え物”(要は観光の売り込みがメイン)でしかなかったんですが
今年は「各地の自治体が『オラが町の城自慢!』」として城の紹介をする展示に。
つまり“お城を見るための観光誘致”いや“お城の売り込み”をするように激変しておりました。
これこれ、「お城EXPO」と銘打っているイベントなんだからこうでないと !!
去年のEXPOレポでオイラがダメ出しした点が、かなり改善されておりました♪ (^-^)b
愛知県ブース 東美濃ブース
関ヶ原ブースなんていうのも!
愛知県ブースに東美濃ブース、
どれもこれも「お城の紹介」がメイン!
更には映画で話題になった関ヶ原が
合戦を主題にしてブースを展開…。
明石市の展示は何と城「だけ」!

明石市は城だけです!
信長公です(笑)
高虎さまぁ〜っ!
直虎さんも最後の御奉公w
名古屋市…というか名古屋城ブースはお馴染み“武将隊”の信長公が参陣!
さらに三重県では何と“城の神・藤堂高虎公”をイチオシにして来るという「城マニアの心を鷲掴みにする」大戦略w
2017年の大河ドラマ主人公・井伊直虎さまも最後の御奉公…。


※全然関係ない話題ですが…
2017年の大河ドラマ「おんな城主 直虎」、頑張って全話見ました!
最後まで見て、点数を付けるとしたら…80点という所ですかな?
100点満点から20点減点というのではなく、50点減点したけど30点取り返したという感じ。
この「30点取り返した」という所がミソですよね。まぁ、直虎という人物を主人公にした時点で
大して詳しい史料もなく、しかも放送開始直前(2016年末あたり)になって
「もしかして直虎は女じゃなく男だったのでは?」という説まで飛び出して物議を醸し
本当に1年間の大河ドラマに出来るような内容なのかよ?と疑わしかった位。で、案の定
話が始まってみれば―――子役時代で1ヶ月も引っ張るし、許婚の直親はあっという間に死んじまうし
その後はダラダラとどうでも良い話の繰り返しだし、何より柴咲コウの尼さん姿はあまり可愛くもないしと
やっぱり50点減点となった訳ですが、中盤から小野但馬守政次がガンガン引っ張ってくるわ
あのダラダラしたどうでも良い話が実は伏線だらけで色々とひっくり返してくるわ
個人的に言えば往年のノブヤボユーザーからすると菅野よう子女史の音楽はツボにハマりまくりだわで
目出度く30点取り返しと相成った次第。政次が処刑されるシーンでは思わず「あぁあぁあぁ但馬がぁ〜!」と号泣w
前年の「真田丸」では草刈正雄演じる真田昌幸が死んでしまった後“昌幸ロス”なる現象が囁かれましたけど
(オイラは全然それは無かった)今回はすっかり“政次ロス”に打ちのめされてしまいましたよ(苦笑)
結局のところ、主人公は「直虎」でしたが、主役は「直親→政次→龍雲丸→そして直政」という4人体制!
主役が4人もいるドラマなら80点取れて当然でしょ、という結論に至ったのでありました。
本能寺の変の経緯はちょっとぶっ飛びすぎかな?とも思いましたが、歴史的な小ネタは色々と含んでいたし
岡崎三郎信康も、あの今川氏真さえも“暗君”ではなく“悲劇の賢君”として描いた点は素晴らしい!
途中脱落した方々も多かったようですが、今回は「最後まで見た者勝ち!」と思える名作になってくれました♪

【オマケ】そして極めつけにどーでも良い話なんですけど…
「直虎」で登場した阿部サダヲの徳川家康は「戦国群雄伝」
みのすけ演じる酒井忠次は「天翔記」の顔グラにソックリだと思う(個人的意見)
ほら、こんな感じ…!
肖像権やら著作権があるので、この画像は拡大ナシで(汗)
往年のノブヤボファンの皆様、御同意いただけませんか?(爆)


今まで然程の観光地として知名度がなかった東濃や三重なんかが「ここまで思い切った割り切り方」で
城跡や戦国モノを武器にしてくるのは斬新…こうなると姫路城や彦根城(世界遺産やゆるキャラ)の観光紹介は
今までと変わり映えしなくて、大して目を惹かなくなってきますねぇ…。
不世出の天下人・三好長慶見参!

はやま。さ〜ん、貴殿の地元からは
不世出の天下人・三好長慶さんが
大フィーチャーされてますよw




我が地元の巨大城郭・小田原城は
 自作甲冑隊が“味のある”アピールw 
この他、八王子市のブースでは
滝山城や高月城など、後北条の
地元密着な名城がジオラマで!

我らが小田原城も頑張ってます

さてさて、各地の観光協会や自治体のブースが色々と出ていた訳ですが…。
昨年の「EXPO」レポでオイラがダメ出し(提案)したような“専門業者”のブースも
今回は登場していて、俄然面白くなっておりました。ってな訳で、以下いくつかご紹介。
出ました!赤色立体地図!
こちら、某ブラタモ▼でお馴染みになった
赤色立体地図…の本当に立体化した地図(ややこしいw)
これを考案したアジア航測株式会社さんのブースです。
この立体地図、何城のものかお判りでしょうか?
石田三成の居城、佐和山城でございます。
イシミツを持ってくるとは、歴女さん狙い…
いやいや、なかなか通好みのチョイスですねぇ♪
赤色立体地図で見る城の縄張り、従来の
縄張図に比べて格段に分かり易い!
このサイズでもしっかりと堀切や段曲輪なんかも
把握できて、ヒジョーに良いです !!!
これからはこういうのが城めぐりの
スタンダードアイテムになるのかな?
立体模型そのものは持ち歩けなくても
これをスマホの3D-CGデータ化して
画面上で立体視聴できるようにするとか出来たら…
凄く便利だと思うなぁ。
(そうなったら非スマホユーザーのオイラも買い替える!)

VR歴なび
昨今流行りのVR/AR技術…去年はスマホアプリの
ダウンロードをコマーシャルする出張店舗ばかりでしたが
今年はきちんと“内容を紹介”するブースが登場。VRで
往時の城を再現する映像を体験させて下さります。
しかもこれって、城だけでなく古墳とか寺社とか
色々な史跡にも応用できるんですねぇ…。
(という事をこのブースで初めて気付きましたw)

プロカメラマン×名城=城漆喰?!
城郭写真家、五島健司(ごしまけんじ)氏の作品を販売している
大一写真工業さんのブース。ん?それって城郭が題材なだけで
別に城の専門業者ではないんじゃないの?とも思うのですが…。
ところがこのプリント、普通の印画紙じゃなくて漆喰技術を応用した
特殊用紙に行われているんだそうで。城壁といえば白漆喰…ですが
これはむしろ“城漆喰”?とでも言う特殊技術な訳でして(爆)

という事で、個人的に
今回最強!と思ったのが
群馬県の観光ブース。
沼田や名胡桃、岩櫃など
あの“真田の城”を前面…いや
全面に押し出した展示内容。
つまり「全部城だけ!」という
展示(他の観光案内は無し!)
しかも件の赤色立体地図で
岩櫃城を詳細復元!これはもう
城好きにとっては100%完璧な
展示と言って差し支えないのでは
ないでせうか? (^-^)

今回最強!群馬県ブース





と、こんな感じの展示が並んでおりました。




てな訳で、昨年の「間に合わせ」的な展示から一転し(実際、去年は企画から準備の時間が全然なかったようでw)
今回は「きちんと準備した」「お城としての」展示を揃えて下さったので、思った以上に満足できた内容。
まぁ、この調子で発展していって下さるのならば次回にも期待できますかな?とは言え、やっぱりもう少し
専門的な展示内容も入れていって欲しい。去年のレポで指摘したように、各地の発掘調査での結果報告や
直近に起きたお城関連のニュース特集とか、やれる筈でしょ?と思うんですよねー。
或いは「これからのお城調査の展望(発掘予定とか工事計画とか)」なんてのもアリですし。
ぶっちゃけ、「●●市観光協会」ではなく「●●市教育委員会(or文化財課)」でブースを出して下されば(極論)


そして、ここだけは今一度ダメ出しをさせて頂きたい!
物販コーナーの回転が悪すぎる!レジ待ちの行列がズラーッと並び、会計するのに30分近くも待たされる!
そしてクレジットカード決済が出来ると言いつつ、金額に制限があったりマスターカードのみ対応だったり。
講演会やワークショップはタイムテーブルが決まっていて、その時間には会場に入っていないといけないのに
買い物の会計待ちで時間を食ったら、とてもそんな上手く会場入り出来ません。逆に講演会などを優先するなら
買い物をしているヒマなんかなく、欲しいと思っていた商品は品切れ…なんて事に (▼▼メ
去年の乱雑な行列に対して、会計待ちの列を整理するようになった点だけは改善されていたけれど
何せレジ台数そのものは全く増えておらず、しかもスタッフさんがイマイチ手際悪い…。
列を整理するだけでなく、そもそもレジ台数を増やそうよ!あれだけ混むのは分かってるんだから。
クレジットカードも、VISAやJCBも使えるようにしようよ。金額制限も不要にして。
並んでいるお客さんの中には、せっかく順番が来たのに「そのカードは使えません」とかで
地団駄踏んでいる人がチラホラ。それでまた時間が無駄に過ぎ、後ろに並んでいる人が更に待たされて、と
悪循環限りなし。レジ担当さんも、いっその事スーパーの店員さんを借り出してきた方が良いんじゃない?
やってる事としては普通にコンビニやスーパーで買い物するのと変わらないんだから…そういう
プロの店員さんに捌いて頂いた方が、絶対に効率的でしょうよ (ー゙ー;;;





さてさて、有料イベントである「お城EXPO」ですが(入場するだけで入“城”料がかかるのねん)
その中で更に別料金を払って(あるいは割高チケットを購入して)見られるのが「厳選プログラム」
有名人や、城郭専門家などの方々が行う講演会やトークイベントといったパフォーマンスです。
去年は全く見なかったんですが(時間も予算も見たいと思う内容もなかったw)今回はとりあえず1つくらい
見てみようと思い、ちょうど行った日におこなわれた千田嘉博教授(奈良大学)の講演を拝聴させて頂きました。
タイトルもズバリ「江戸始図から見た江戸城」―――徳川系城郭こそ城の最高傑作と信ずるオイラには
これ以上ない内容ではないか!しかも登壇されるのはあの千田先生!まるでオイラに見ろと言わんばかりだ(爆)
題材の「江戸始図」というのも、昨年の城郭研究においては大きなエポックでしたしねぇ。
という訳で、一も二もなくそのチケットを確保してお話を伺うと…ふむ、なるほどこれは一般ウケもし易く
学術性も高い内容。拝聴して良かったと思えました。何より、大学の先生も「トークのプロ(講義する訳ですから)」だと
再認識した貴重な時間でした。芸人顔負けで、ストーリーの組み立てが“掴み”や“ネタ振り”それに“オチ”まで
しっかり用意されていて、聴いていて面白いったらありゃしない(笑)
―――千田先生、お笑い芸人でも十分やっていけますよ(いや、やらないってw)


こういう講演まで聴いてこそ、お城EXPOへの参加意義という事なのか…とも思いましたが
でもなぁ…ちょっと金取り過ぎじゃない?いや、金額が高いという意味よりかは
何かにつけ課金されるというスタイルが、あまり納得できないんだよなぁ。
(EXPO公式グッズは確実に高価だし…あれはちょっとボってませんかぁ???)
金を払う(そもそもの入城料を払う時点で)イベントという事ならば、もう少し来城者のニーズに
細かく応えて頂きたいなぁ、というのは去年と同じ感想だったりします。




まぁ、文句ばかり言うつもりもないですので、少なくとも去年よりは遥かに良くなっていた!
これなら来年にも期待してみようかな?と思えた事は明記しておきまする m(_ _)m




そして最後に、今回のお城EXPOで一番“個人的ネタ要素MAX”だったブツをご紹介↓
お城EXPO風景印…w

郵趣の方(+郵政関係者)にとっては良くご存じ(嫌と言う程w)であろう、郵便の「風景印」! (><)ウヒー!
今回のEXPOでは、郵便局も「お城ネタ」を(無理矢理)絡ませて出展…いや、出店しておりました。
(物販コーナーではなく、体験コーナー側に陣取っていたのがミソwww)
普段は風景印なんて興味もなく…いや、それどころか見るのも嫌なんですが(理由は訊かずとも御察し下さい)
この場で、このデザインで風景印シートを売っていたら―――ネタとして買わざるを得ないでしょ (T-T)
そりゃ勿論、このレポに載せる為「だけ」のお買い上げですわよ (T-T)(T-T)(T-T)
恐らくどこかの局の局長さんと思しき方が、頑張って風景印の大量生産をしている姿を見て
とても「同業者です」なんて言えず…(仕事増やすなよって思われるのが容易に分かるw)
ついつい「その消印は何?良く分かんないけど1枚貰ってもいい?」みたいなド素人のフリをして
買ってしまいました…(滝涙)っつーかこのデザインの風景印、わざわざ作ったんだぁ(唖然)


※ちなみにこれ、小田原市内の特定局名での押印になっていたので
  小田原城つながりで小田原市内から御参加された局だったんでしょうねぇ。
  開催地のパシフィコ近辺の局はやらないのか、はるばる小田原からこれ持って来たんだ、大変だなぁ…と
  色々な御苦労が偲ばれて―――あぁ、涙で前が見えない。



(2018年1月10日 校了)




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