★★★相州乱波の勝手放談 ★★★
#22 《築・城・記? その2》名古屋城 普請編
 




前回までのあらすじ―――
子供の頃の記憶を呼び覚まし、ある日唐突に名古屋城の
プラモデルを作り始めてしまったかすこば。“大人買い”ならぬ
“大人作り”で模型工作に打ち込んだ拙者は、絶対に手抜きはせず
120%本気モードで精密模型を完成させるべく作業に打ち込む。
その為、石垣の塗色だけで2年以上を費やす事になったのであった!



石の色塗りが終わったとは言え、まだまだ土台作りは続く。
地面の砂地を生成したり、芝生の植生を行ったりする訳です。
キットには芝生用の緑色パウダーが2種類、添付されているので
もちろんそれを使う事になりますが、それだけでは物足りないので
砂利用のバラストや、別色の芝生パウダーなどを購入。
サハラ砂漠の砂!
そして赤土を再現する為に持ち出したのがこれ。
何だか分かります?実はサハラ砂漠の砂です。
かれこれ10年ほど前、アフリカへ行った人から
土産として貰った物で、これと言って使い道も無く
ず〜っと放ったらかしにしていたんですけど
ようやく役に立つ日が来たと言うもの(笑)
これを空堀の底に敷き詰め、土の雰囲気を出します。
思いのほか、接着剤との相性が良く
綺麗に張り付いて、剥がれ落ちる事もありません。
鉄道模型用の砂利バラスト
中庭側の地面には、砂利を敷き詰めます。
元々の土台が砂利を広げたような
模様になってはいるのですが、
やはり本物の粒子を撒いた方が
ダントツに雰囲気が出ます。という訳で
使用したのは、鉄道模型用の砂利バラスト。
要するに、線路に敷き詰める石ですw
手前は土台のままのパターン、奥側が
バラストを敷いた部分。全然違うでしょ?
ボンドで何でも出来ちゃいます♪
木工用ボンドを塗り、
細かい部分は爪楊枝で
広げていきます。
この上に、砂利や芝生を
撒いていけばOK!
プラスチック用の
溶着接着剤とかは
全然必要ありまへん(爆)
小天守の隣は土塁仕立てにする場所なんですが、
キットのままだと石垣にする事とされているので、法面の傾斜が
あまりにも急すぎる。土塁らしくするには、もう少し緩斜面に
する必要があるので、そこを埋めていくんですけど…
ボンドで何でも出来ちゃいます♪ その2
これまた木工用ボンドが登場。
パテなんか必要ありません!
ボンドを塗り固めて、微妙な斜面を
上手く作り上げてしまいます♪



言うまでもない事ですが、芝生もどんどん仕上げていきます。
こちらがキット添付の緑色パウダー×2種類。
緑色パウダー×2種類
土塁に変身
明るめの方のパウダーを使用して、
多聞櫓の土塁法面を装飾。
中庭部分の芝生は、別に用意した
ダークグリーン系のパウダーを使用し
塗り分けています。こうする事で、
微妙な立体感が出せるし
法面は単なる芝面、中庭は
庭師が養生している芝生という感じで
異なるイメージを与えてくれる…筈。
(という事にしておくw)

ちなみにこの部分、後々でもう少し
改造の手を加える事になります(苦笑)
不開門石垣の中段も綺麗に装丁
石垣製作時に腐心(普請?w)した
不開門石垣の中段部分も、芝生を植えて
綺麗に仕上げました。これは石の
塗り分けだけじゃ絶対に出来ない芸当!
やっぱり手間ヒマかけてでも
キッチリ作りこんで大正解です★
とりあえず、全体的に砂や土を
敷き詰めた状態がコレ。
大小天守の間にある橋台や
多聞櫓の“切除部分”とかにも
ちゃんと土を入れてあります!
で、ここから空堀側に
苔を生やしていくワケ。
ここから“ヨゴシ”を入れていきます
天守北側の空堀
小天守西側の空堀
不開門手前の目隠し塁
上から順に
天守北側の空堀
小天守西側の空堀
不開門手前の目隠し塁 に
それぞれ苔を生やし込んだ様子。
苔は暗色系のパウダーを使用。
本丸内については、庭師が常時
手入れをしているという
シチュエーションにして
苔が全然生えない綺麗な状態を
維持しているのに対し、空堀は
手が付けられない筈なので
苔が生え放題になっている、という感じ。
不開門も本来は“不浄門”なので
同様に手付かずな雰囲気にしてあります。



城好きとしては、痛々しくて大嫌いな写真なんですが
古天守が戦災焼失した後に撮られた空撮写真と比較。
模型と実物の比較
出来栄えとしては悪くない…かな? (^ ^;


最も有名な刻印!w加藤肥後守 内小代下総
ペン書きですが、普請の最後に書き入れたのは
名古屋城天守台の刻印で最も有名な“加藤肥後守 内小代下総”の銘!
苔に隠さないよう、ちゃんとこの石の位置は確保してありました(笑)


普通ですと、樹木の植栽もこの時点で行うんでしょうが、オイラの場合
建物を設置した後に行うのでとりあえず普請作業はこれで終了〜!




ここからは作事に入るので、「普請編」からは外れる事になりますが
ちょっとだけ先行して作業工程をご紹介 (^-^)

作事で最初に手をつけたのは、大小天守を繋ぐ橋台部分の塀。
しかしこの部品、控え柱を猛烈に手抜きした形状になってしまっている。
こんなパーツになってますが…実際はもっと精密な構造
実際の控え柱を見比べりゃ一目瞭然、
こんなの納得でき〜んっ!! (▼▼メ
という事で、これも改造を施しますっ!
内壁の木目を再現
子供騙しの控え柱パーツは
バッサリ切断しますが、それに先立ち
切除面を平らに整える&木目にする為
内壁用の新たな部材をプラ板で生成。
予め、茶色に塗った上
細かい木目をスジ彫りしておきます。
要らない突起を切除
で、邪魔な突起を思いっきり切除。
総て取り除いた後、先ほど作った
内壁部材を貼り付けます。
ポッキーじゃないですよw

交換用の控え柱は、
爪楊枝を細く削り
内壁と同じブラウンに塗色。
ポッキーじゃありませんよw
さらにこの後、控え柱用の
小屋根と土台留め金具も
プラ板で作成し…
橋台の内部を作成中
このようにして
固定していきます!
控え柱と壁面との間にも
横柱を入れてあります。
控え柱が並ぶと…
控え柱が並ぶと
こんな感じ。
等間隔に立てて
横柱を仕込むのが
なかなか大変でした。
元のパーツと見比べると

元のパーツと見比べると
その差は歴然。リアル感が
断然違います! (^-^)
反対側も

当然、反対側も
同じように仕上げます。


橋台については、この後に屋根を取り付けるのですが
名古屋城をよくご存知の方ならば、その屋根にまた一つ
細かいネタがあるのに気付かれる事でせう。
という訳で、続きはまた次頁にて!





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