男の子って、小学生や中学生の頃に一つや二つ(勿論それ以上の方も)
プラモデルくらいは作った事があると思うんですよね。
時代的にプラモデルが無かった大正生まれとか昭和一ケタ世代とかは除くとして
高度成長期以降なら例えば“■ンダーバード”とか“スーPーカー”とか、
第二次ベビーブームの世代からは“宇宙戦艦ヤ▼ト”や“ガン◎ム”なんてのを
誰しも作っただろうし。オイラの場合、ガ△ダムほかアニメ系のモデルは正直
興味が無かったんですが(だからガンプラは全然作った事が無い…)
「模型なんだから、やっぱり実在するモノのスケールモデルだろ!」という主義で
F-15や74式戦車なんかを次から次へと作ってました(←もう伏字面倒くさいw)
空自装備品縛りで片っ端からやっつけていたんで、T-2練習機なんか
前期型・後期型・FS-T2改・T-2CCV実験機の4種類網羅したりしてw
当然、F-1支援戦闘機もそれとは別に作ってて(アホだw)
F-2はまだ完成していない時代だったんで、限定発売品で作ったのが「FSX」…。
あ、ネタの意味わからない方どうもすいません… m(_ _)m
しかしまぁ、いい大人にもなりゃもうプラモデルも卒業ってなモンで
完成した作品はとっくに全部処分して、結婚して子供も産まれりゃ
記憶の彼方に消え去ってという感じでしたが、ある日突然
「久々に何か作ってみたいなぁ」と思ってしまったのが運のツキ。
「城好きなんだから、城のプラモデル作ろうかなぁ」
「そういえば、生まれて初めて作ったのは城プラモだったなぁ」なんて
色々と心悩ます思いが悶々と(苦笑)いや、むしろこの年になって
『今更』プラモデルを作るのであれば、子供騙しなんかじゃなく
みっっっっちり気合入れて作り倒さにゃイカンだろ!と考えるようになっていた処
2011年の9月、たまたま買い物に訪れた事務用品店で何故か売っていた
1/350スケールの名古屋城キットを見てしまったからさぁ大変。
「普段、ガンプラしか売ってない店なのに何で今日だけ名古屋城?」
「いや、これはもう俺に買えと云っているんだよね?」と悟り
気が付けばお買い上げ(爆)個人的に、名古屋城は大好きな城だし
それどころか、名古屋城の精密模型欲しいと思っていた程なので
これを作り込んで、自前で精密模型を完成させたろう!と決心した次第。
プロのモデラーではなく、あくまで“昔取った杵柄”という素人ですが
とりあえず、持てる技術は総て投入する!ガチの本気モードで作る!
絶対に手抜きはしない、だから気分の乗らない時には敢えて作業せず
例え何年かかっても良いからキッチリ腰を据えて仕上げる!
というコンセプトで、名古屋城の“築城”が開始されたのでありました (^ ^;
城のプラモデルって、要するに近世城郭の天守一帯を切り取ったジオラマ。
ほぼ100%の割合で、石垣(つまり土台)の上に天守や櫓といった建物を
乗っけていく訳です。まぁ、たまに上田城のモデルみたいな天守ナシというのも
ありますが、原則的には殆ど同じ。という事で、まずは土台になる石垣を
扱う事になるワケですな。この石垣モデル、基本的には最初っから
石垣風の網目模様が成型されていて、簡単に組み上げるだけなら何もしなくて
良いようになっているんですが、模型雑誌のレビューなんかだとこの網目模様を
さらに掘り込んで、より凹凸を際立たせるのが良いなんて言われるワケです。
でもね、オイラは常々それに納得してなかったのでございますよ。
例えばプラモデルの石垣を掘り込んで、0.5mm位のスジを付けたとする。
(実際には0.5mmどころか、0.8mmや1mmになるのが普通)
それをモデルスケール分の350倍にすると、実物のサイズに換算して
何と17.5cmもの幅がある事になる!野面積みの石垣ならまだしも、
名古屋城の石垣は打込ハギと呼ばれる工法で、石と石の隙間は極力少なくし
それでも空いた隙間にはそこに入るサイズの石を打ち込んで(だから打込ハギ)
ガッチリと押さえ込むようになっているのだから、こんな隙間は有り得ない!!
右側の写真は現実の名古屋城天守台の石垣を写したもので
昭和の天守再建に先立ち、石垣の歪を検知する目的でビール瓶が
埋め込まれている部分。瓶のサイズと比べれば一目瞭然、
どこに17cmもの隙間が空いているって言うんだ?という話ですよ。
打込ハギの石垣を正確に再現するのであれば、むしろこんな隙間は
できるだけ潰して、平面に近い状態を作り出すのが当然。という事で、
オイラが名古屋城モデルで最初に取り掛かったのは、石垣の網目を埋める作業でした。
しかも、ただ埋めるのではなく「石の手触り感」を出すべく
表面を出来るだけザラザラに仕上げ、然る後に塗装で石の継ぎ目を再現したのです。
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