★この時代の城郭 ――― 戦争の始まり
農耕が始まった事により、食料は貯蔵できるようになった。
それは財産の発生を意味し、貧富の差を生じさせる事となり
富める者と貧しき者、支配する者と支配される者、
そしてムラの長となる人物とその社会制度を産み出したのである。
ムラとムラの交流は、時に財産の奪い合いともなり戦争が起きるようになる。
ムラを争いから守るためには、侵入する敵を食いとめる施設が必要であり
集落全体を堀や土塁で囲う「環濠(かんごう)集落」が作られていった。
これらの設備は、後世の城郭へと繋がっていく「城の源流」と呼べるものである。
もちろん、環濠は人間同士の争いだけでなく
熊や狼のような野獣からムラを保護する役割も担っていた。
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