1999年7月 諏訪湖訪問

旅行期間:1999年7月31日(土)

主な滞在地
7月31日(土):

諏訪湖・高島城・諏訪湖間欠泉センター・諏訪大社下社秋宮
諏訪大社下社春宮・釜口水門・花岡城跡・諏訪大社上社本宮
諏訪湖訪問行程地図


またもやふいに諏訪へ行きたくなり、フラッと出かけたかすこば(だからどんなやねん!)
諏訪の名所、諏訪大社をめぐって見たくなったのだ。
諏訪湖を囲むようにある4つの社、下社秋宮・下社春宮・上社本宮・上社前宮を
順番にぐるっと回ってみよう、かと。ついでに城もね★
思い立ったが吉日、本当はこの日の夜に高校の後輩たちと集まって
徹夜で天体観測をする予定が入っているのだが、それはそれとして
とにかく中央高速に乗るべく朝5時に家を飛び出した拙者なのでありました(無謀…)
そうそう、言うまでもない事ですが
7年に1度、山から御神木の丸太を叩き落す勇壮な祭りで知られる
諏訪の御柱祭は、ここ諏訪大社の例大祭でございます。

相模湖ICから中央高速に入ったのは7時頃。そのまま西に向かって爆走、
八ヶ岳PAでひと休みし、更に走って諏訪南ICへ。何だかこの先は渋滞中らしいので
予定より一つ手前のICで下りて、あとは一般道で諏訪湖まで出る事にした。
国道20号線を北西に進み、茅野市を抜けて諏訪市へ。ここで時刻はもう10時半。
うーん、やっぱり思った以上に時間がかかるものだなぁ。
この地点で最も近いのが諏訪大社の上社前宮なんだけど、
進行状況から判断すれば、少しでも先に進んでおいた方が良さそうなんで
前宮は後回しにして、諏訪湖まで一気に出る事にした。

諏訪湖畔に着いたのは11時頃。よい天気すぎで、暑い!
夏の直射日光が上空から燦々と降り注いでいます。
ですが、さすがに高原の、湖の傍だけあって気持ち涼しげ。
茅ヶ崎に居たら灼熱地獄だっただろうから、丁度良い避暑だったかもしれません。
そんな事を考えながら、しばし湖畔を散歩。
天気が良いだけあって、空も湖も素晴らしい青さに染まっています。
今いる諏訪湖の南東湖畔は上諏訪温泉郷という観光地ですので、
親水公園やヨットハーバーなどが整備されとにかく綺麗なもの。
拙者の他にも、避暑の散策に来ている家族連れなどが沢山居ました。

さて、上諏訪温泉郷の中にあるのは高島城
「諏訪の浮城」と称される風光明媚な水城として有名ですな。
今でこそ辺りは埋め立てられてしまいましたが、当時は城の位置までが
諏訪湖の波打ち際になっていて、湖そのものを濠に利用していた城郭だったんです。
その高島城に辿り着く道はと言えば、やはり城下町の街路らしく
複雑に折れ曲がり、時に狭くなっていて、江戸時代そのままの状態。
もちろん、アスファルトに舗装されたり電柱が立っていたりはしますが
基本的に道筋は昔のままのようですね。なので…自動車では通りにくい(爆)
曲がり角が多く見通し利かないし、一方通行になって行きたい方へ行けなかったりして
只でさえ駐車場の位置を確認するのに手間取っているのに
更に通行上の制約が多いのね。まぁ、城下町ならではの交通事情ですし
外からやってきた観光客が文句を言うのは失礼と言うもの。
城の周りを2〜3周ほどさせられ、ようやく駐車スペースを確保しました。
で、改めて高島城の姿を見てみれば、濠に浮かぶ高石垣、
その上に並ぶ櫓や塀、天守といった建築物がなかなかカッコ良いですな♪
これらはもちろん復元建築物なんですが、古城の雰囲気を十分に漂わせています。
城内に入れば、そこは広々とした都市公園。一角には池泉庭園もあります。
ぐるっと一回りして天守にも登ってみました。
高島城天守
高島城天守

これがその高島城天守。復元建築ですが、
外見上では原型をほぼ忠実に再現しているようです。
高原の湖畔という寒冷地に建てられた建物ですので
瓦葺きではなく柿葺きだったんだそうな。
(復元時に銅版葺きに変更されましたが)
普通の瓦だと寒さで自然に割れてしまうんだと。
大きな出窓を多用しているのが特徴で
しかも白壁と下見板貼りの比率が半々くらいな事もあり
三重の建物が、何だか四重にも五重にも見えます。

城から再び湖畔に出て、湖沿いに北上していきます。
湖畔の公園には引退したSLも飾られていたりして、
家族連れには良い遊び場になってます。
高島城から北に向かった先にあるのは、諏訪湖間欠泉センター。
火山に囲まれた諏訪湖には何と間欠泉が噴き出していて
そのお湯を利用した温泉入浴施設が間欠泉センターなのです。
ま、あまり時間が無いのでお湯に浸かっているヒマはないんですが
せめて間欠泉が噴き出すさまを見てみたいなぁ、と思った次第。
でも間欠泉という事は、常に噴き出しているワケじゃないんですね。
時間が無い、と言っている以上、上手くタイミングが合わないと
とても噴き出す時間を待っている余裕はなく、素通りする事になります。
何はともあれ、行って見ない事には始まらないので
間欠泉センターに乗り付けました。時刻は午後12時50分過ぎ、もうすぐ1時です。
で、センターの間欠泉噴出時刻表(があるんです)を見てみると
えーっと、次の噴き出しは…え、1時?ありゃ、すぐ間近じゃん!
慌てて噴き出し口のそばに駆け寄り、カメラをスタンバイさせた途端
真っ白い湯気と共に勢い良くお湯が噴き出し始めました!!
これはかなり凄い迫力です。こんなに大きな間欠泉なんだねー。
いやー、丁度良い時間に辿り着いて助かった★

間欠泉の吹き出しが収まったところで次の移動です。
諏訪市から下諏訪町に入り、いよいよ目的地の1つめ、諏訪大社の下社秋宮へ。
JR下諏訪駅から伸びる参道に沿って車を走らせれば、
道の両脇には昔ながらの門前町風景が並んでおり、何だか楽しくなってきます。
さすが有名な大神社ですので、観光客も多く
駐車場に車を入れるのが少しばかり手間取りましたが
さぁ、勇んでいざ拝観!(何だそりゃ?)
境内には御神木の大きな杉の木や神楽殿などが並び、厳かな雰囲気。
無神論者の拙者でも、何だか気持ちが引き締まる感じです。
うーん、やっぱり来て良かった!

秋宮に続いて訪れたのが下社春宮。秋宮から北に奥まった場所にある社です。
さすがに秋宮に比べると(奥にある場所柄か)やや観光客は少なめ。
駐車場も空いていて、楽々車を停める事ができました。
と言っても、別に春宮が秋宮に劣ると言うワケじゃありません。
境内の広さや建物など、どれをとっても秋宮と同じような規模。
むしろ空いている分、こっちの方がゆっくりと観光できるかもね。
と思ったら、境内は何やら騒がしい。人だかりができてます。
なんだろうと思って近づいてみたら、どうやらお祭りの準備をしているようでした。
氏子の男集と見られる人たちが、大掛かりな松明?のようなものを仕込んでいます。
たぶん2〜3日の後、ここで祭りが開かれるんですねー。
そうなるとさぞかし観光客が押し寄せるんだろうと考えつつ
むしろ拙者はこういう裏方作業を見られた事のほうが面白いや、と思ったりして。
やっぱオイラは普通の感覚とは違うんでしょうかねぇ? (^^;
諏訪大社 下社春宮
諏訪大社 下社春宮

ちょっと見づらい写真ですが、
お祭りの準備風景です。
左手一番奥に見える屋根は春宮幣拝殿、
国の重要文化財に指定されてます。

下社春宮を後にして、諏訪湖西岸を移動して湖を一周するコースに入ります。
湖の最西端にあるのが釜口水門。諏訪湖の水が唯一、湖の外側に向かって
流れ出す場所で、この水門が水位を調節しております。
ここから流出した水が長野県を南に下って行き静岡県の太平洋へと注ぎ込みます。
そう、遠州の大河として有名な天竜川です。釜口水門こそ、天竜川の起点なんですね。
その水門の南岸には小さな丘がありまして、花岡公園とよばれる小公園になってます。
何を隠そう(別に隠しちゃいないが)ここが花岡城の跡。
岡谷市の史跡に指定されている古城址ですが、はっきり言って単なる民家の裏山なんで
公園だ史跡だと銘打っても人っ子一人居やしません(爆)
でもここから見る諏訪湖の眺めは絶景!
眼下に真っ青な湖が広がり、遠くには蓼科高原の山々が、
更に奥には八ヶ岳連峰の高山帯までがはっきりと浮かび上がってます♪
誰も来ない公園だからこそ、この展望を独り占め…いやぁ、贅沢だねっ!
諏訪湖遠望
諏訪湖遠望

群青の湖、鮮やかなスカイブルーの空、
その間には深い緑の蓼科高原と
向こうには八ヶ岳の峰々が並びます。
この景色を見るために、是非とも花岡城跡へ!
(いや、別にCMする事はないんだけど…)

花岡の丘を下り、長野県道16号線を南向きに走ります。
中央高速と並走する途上、諏訪湖SAのそばまで来た所で
今晩落ち合う予定の後輩から携帯に電話がかかってきました。
以下、後輩とかすこばの会話です。
後:先輩、今日来るんですよね?
か:あぁ、行く予定だけどちょっと遅くなるかもね。
後:え、何か用事ですか?
か:いや、用事じゃないんだけど、今茅ヶ崎に居ないんだよ。
後:あぁ、お出かけなんですか。どこに居るんですか?
か:諏訪湖。
後:え?何ですって?
か:長野だよ。
後:…。

本当に今夜大丈夫なんですね、と念を押されて通話終了。
確かに長野からとんぼ返りなんていう無謀なスケジュールだけど、
間違いなく行くってばさぁ。約束はちゃんと守りますから!
ま、考えてみりゃあまり常識的な話じゃないけどね (^^;
後輩に呆れられつつ、到着したのは諏訪大社の上社本宮。
ここは子供の頃に何度か訪れた事のある場所なので
何だか懐かしく思いながらの観光です。あの頃は親に連れられて
夏休みの旅行で遊びに来ただけだったけど、まさか自分一人でドライブして
諏訪まで来るというのは、子供の時分にゃ考えられなかったなぁ。
“古式ゆかしい”という表現がぴったりの境内を歩きながら
そんな考えに浸ったりもして、感慨もひとしおの見物です。

諏訪大社シリーズ(?)、残るひとつは上社前宮ですが
ここ本宮を見たところで時刻は午後4時過ぎ。だんだん陽も陰ってきたし
あまり長引くとそれこそ今夜の予定がお流れになってしまいます。
前宮も何とか見られないものか、としばし悩みましたが
今後の事も考えて、今日の観光はこれにて終了。
本宮前の観光売店で後輩への土産物を調達し、
残念ですが前宮には立ち寄らず、本宮から直行で中央高速の諏訪ICへ向かいました。
さぁ、急いで帰らないと予定に遅れてしまう! (^^;;;
高速を飛ばして茅ヶ崎に帰るかすこばなのでありました。
(無茶なスケジュールがいかんのじゃ、というツッコミはナシでお願いします)


◆◇◆ 夏の日に 伝統の社 周り見て 水も美空も 蒼さしみじみ ◆◇◆




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