1995年7〜8月 羽越旅行(2)

翌30日、とんび氏のサークル仲間と別れ
日本海沿いを延々と南下し、今度は高校の後輩達が合宿を開いている
新潟県の守門村へと向かう。卒業後も顔見知りの後輩達を指導しに
合宿先へ馳せ参じ、共に部活動を行おうというのだ。
朝8時過ぎ、小国の宿泊地を発った我々は
国道7号線に乗り南へ。温海町は山形県と新潟県の境に位置しているため
30分ほど走るともう県境である。
山形と新潟の県境、古くは出羽国と越後国の境界であり
奥羽三古関の一つ、念珠(ねず)関所があった場所。
その名跡は現在の地名に鼠ヶ関(ねずがせき)として残っている。
風光明媚な鼠ヶ関の地は日本海有数の観光名所でもある。
鼠ヶ関
鼠ヶ関

奇岩が並ぶ岩場の海岸には
日本海がどこまでも遠く広がっている。

新潟県に入った所で、道路が渋滞し始めた。
さすがに日本海沿いの大動脈である7号線、
朝9時を過ぎれば交通量も多くなってくる。
この先で道は二手に分かれ、
海岸間際を走る国道345号線と、内陸に入る7号線との
2つの選択肢からルートを選ぶ事になる。
海沿いの345号線の方が景色を眺めるのに良いはずだが
車線が狭く、通行に難渋するのは明らか。
道路が混んでいなければそれでも良かったが
夕刻までに新潟の奥地まで行かねばならないので
先を急ぐ為に仕方なく一級幹線の7号線を選択した我々。
今考えると、どっちを選んでもあまり変わらなかったような… (^^;

思った通り、内陸の幹線というのは
走っていてもあまり面白味がない。
峠の山道という起伏もなく、海沿いに様々な眺望があるわけでもなく、
ただひたすら同じ景色が続くだけの平坦な道程。
延々と時間を消化し、距離を費やしたのち
新潟市近郊に差し掛かり、ようやく町並みが広がるようになってきた。
そろそろ時間もお昼に近づいてきたので
阿賀野川・信濃川という2大河川を渡った辺りで昼食を…
と考えていたのだが、新潟市内の繁華街をぐるぐる回りつつも
なかなか良いお店が見つからない。
そうこうしている間に、結局は北陸自動車道の新潟西ICが目の前に…。
しょうがないので、そのまま高速に乗りSAで食事を摂るようになりました。
時刻も午後2時近くになってたし。あーあ… (x x)

車は長岡JCTから関越自動車道を上り、小出ICで一般道へ。
国道252号線を会津方面へ走らせると、今日の目的地守門村に辿りつく。
252号線は信濃川の支流である破間川やJR只見線と並行する道で
場所柄、付近にはスキー場が多い。
もっとも、今は夏だから全然関係ないけどね (^^;
高校の後輩連中はこの只見線に乗ってやって来るらしい。
それならば駅で待ち伏せしようと、向かったのは越後須原駅。
のどかな単線のローカル列車は、夕暮れ間際に到着した。
高校生数名+OB2人という妙な団体は、駅前のスーパーで買い出しし
その日の宿に向かったのでした。
越後須原駅
越後須原駅

只見線は、上越線の小出駅と会津若松を結び、
磐越の山並みを縫って走るローカル線。

合宿の宿泊先は、守門村営の研修施設「星の家」。
須原スキー場に設置された建物には、寝泊りのできる大部屋や
レストランを兼ねた食堂、それに天体望遠鏡が用意されている。
そう、とんび氏の部活は天文部なのである。
天体観測は嫌いじゃない拙者も、それに便乗させてもらった次第でござる。
夏の夜空を見上げつつ、その夜と翌日・翌々日の夜は天体観測に明け暮れた。



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