2025年5月 大阪・関西万博(6)

明けて5月10日の朝。どうやら雨は止んだようです。
今日は家まで帰るのでありますが、その前にちょっとだけ(ちょっとか?)立ち寄る予定が。
大阪在住の城友、某氏と待ち合わせしているのでございます。

で、ホテルをチェックアウトして待ち合わせ場所へ向かいます。
大阪の土地勘がある訳では無いのですが、距離的に30分くらいあれば行ける…と思ったんですけどね。
ホテルの地下駐車場でカーナビをセットしたら、とりあえず目の前にある高速入口に乗る指示。
ところが地下から地上に出てもすぐにはGPSの電波をキャッチせず、ナビは無反応。
えーっと、高速に乗るのだからこっちか?と当てずっぽうで入口に乗ったら
これが行くべき方向とは逆方向!
「神戸」の道路標識を見て「あ!これはマズった!!」と思い慌てて次の出口で降りたものの
すっかりナビの予定ルートから狂い、しかも不慣れな大阪の道に悪戦苦闘し、かれこれ50分(汗)
しかも途中で一方通行を逆走してくる対向車と遭遇。一瞬「あれ?オレ間違えた?」と頭が真っ白になるも
間違えているのは相手の方でした。まぁ、事故になるような状況ではないものの、すれ違うのに一苦労 (^ ^;
結局、待ち合わせ時刻ピッタリに目的地に隣接する駐車場へ到着(つまりここから歩く分の時間だけ遅刻w)

てな訳で、やってきたのはこちら 国重文 大坂城 一番櫓 国重文 大坂城 一番櫓

大阪のシンボル、大坂城。太閤秀吉が築いた天下の名城…として知られていますが
そんな豊臣時代の城は徳川幕府によって破却され、現在の敷地はその徳川幕府が再興したもの。
天守に至っては、徳川の天守も雷によってとっくの昔に失われ、いま建っているのは昭和に復興されたものですが
まぁ、そんな歴史的な経緯は(一般的には)さほど重視される事もなく、あの天守が「大阪の城」
そして「大阪の城」は「秀吉の城」と認知されているのですわなぁ。

その昭和復興天守… 国登録有形文化財 大坂城 復興天守 国登録有形文化財 大坂城 復興天守
の、前までは来ましたけど、今回は別にそこに用はないので華麗にスルーw
じゃ、何しに大阪城公園まで来たのかと言えば、天守からクルリと踵を返し東側へ進むと
ジャジャーン!御金蔵!! 国重文 大坂城 金蔵 国重文 大坂城 金蔵
…に用がある訳でもなく、その向こう側にある
おぉー!塀跡と石列と溝跡!! 国特別史跡 大坂城 塀跡と石列と溝跡 国特別史跡 大坂城 塀跡と石列と溝跡
が綺麗に復元展示されるようになったんだぁー…ではなく!!
豊臣大坂城 石垣展示施設
大阪城 豊臣石垣館

1ヶ月前(2025年4月1日)開館したばかりの豊臣大坂城石垣展示施設「豊臣石垣館」!
ここだよー!いま大坂城で一番ホットな施設と言ったらここでしょー!
あれ?でも我々の他にお客さん全然いないんだけど…おかしいなぁ?
先程述べた通り、元々あった豊臣時代の大坂城は大坂の陣によって落城した後
徳川幕府によって「丸ごと埋められて」しまいました。その上に現在ある「徳川大坂城」が作られた訳ですが
地下に埋まった豊臣時代の石垣が1984年に発掘され、それがようやく新たな展示施設として日の目を見る事になったのです。
万博目当てに関西まで来たとは言え、大阪来たんだからここも見ないと!見ないとー!! (><)

館内に入ると、まずイントロダクションの映像が流れる部屋へ(ここは撮影できませんので画像ナシ)
あれ?昨日の夢洲でも何だかおんなじような施設がいくつもあったぞwww
で、そこから先へ進んで地下に埋まる石垣が露出した場所に至ると…
豊臣大坂城 石垣
ババーン!豊臣時代の石垣〜!!
一番上の写真にある石垣と見比べて頂きたいんですが、現状で地上に見える石垣(徳川期)は
予め綺麗に切った石を整然と積み上げていますけど、この豊臣期石垣は、比較的自然石をそのまま積み上げているので
石材の大きさがバラバラ、形状もまちまち。1つだけ、四角く切り出した石材も紛れておりますが、どうやらこれは
石垣用に加工したものではなく、石棺として使われていた石を転用したもの。こうした転用石が含まれているのも豊臣期の特徴。
そして大半の石が赤く変色しているのですが、これも落城時に火災が発生し、石の表面が焼け爛れたため。
豊臣の大坂城が、徳川幕府によって蹂躙された歴史を物語っているのです。

今まで地下に眠っていた石垣が、2025年の今年このように展示されるようになりまして
それを公開わずか1ヶ月と言うタイミングで見られたのは、城マニアとしては眼福の至り (^-^)v

地下の石垣を見学し、再び地上へ戻っていく訳ですが、階段を登っていく途中からは
豊臣大坂城 石垣天端

石垣を俯瞰するアングルになるので
天端(てんぱ、石垣の最上段部)を覗き見。
裏込め石の具合なんかが確認できて面白いのよ。
豊臣大坂城 石垣天端
てな感じで、大興奮で地下の石垣を拝見仕った訳でございました★

まぁ、個人的には別の場所にある豊臣期石垣を見た事もあるにはあるのですが…
今回は今回で「新しい施設」を見たかったんで、それもまた良し! (^_^)

地上に戻ってきたところで、今ある石垣の上から眼下を見れば
大阪城公園 堀跡巡り遊覧船 ちょうど堀跡巡りの遊覧船が。のんびりまったり〜♪
ちょっと御座船っぽく似せてるのかな? (^ ^;

城内にある歴史的建造物(元来は陸軍第四師団司令部庁舎)もリノベーションされてショッピングモールになっていたんですが
中にはちょっとした「大坂城の歴史」を紹介するブースもあり(あれ?これも万博チックw)
ミライザ大阪城にて
ミライザ大阪城にて

豊臣時代の大坂城下にあった大名屋敷、そこに掲げられていた金箔瓦だそうで。
桐紋、そして金箔…まぁ間違いなく豊臣期でしょうなぁ。
これが無料の施設に置いてあるのはなかなかお得なんじゃないでせうか。

と言う訳で、大阪城公園まで来て石垣見学施設だけを見て(本当に「だけ」と言った感じ)、これにて大阪からは撤収!
僅かな時間ながらお付き合い下さった■やま。さん、かたじけのうござりました m(_ _)m
お別れした後、すぐ近くにあったガソリンスタンドで帰り分の燃料を補給し、すぐに高速道路へ。
ですが時刻はお昼時となっていたので、吹田SAで早くも休憩…
たこ焼きうどん

大阪から離れる直前なので、最後にもう1つ
大阪らしいモノを食べようかと、昼食を選んでいたら
これを発見し即決。コナモン×コナモンやw
ミライザ大阪城にて
うどんの中にたこ焼きが?!と思う方もいらっしゃるかと思いますが、ソースまではかかっていないので
むしろ明石焼きと捉えるのが正解なのかと。明石焼きと言うのは、たこ焼きを出し汁に浸けて食べるものです。
(だからソースはかけませんよw)
ソースをかけて食べる「たこ焼き」は如何にも庶民の味(B級グルメ?)ですけど、明石焼きだとちょっと上品な「日本料理」に早変わり。
出し汁の代わりがうどんつゆと考えれば、全然問題ありません。実際、これは美味でした♪

奥様が一緒なので、帰りも比較的のんびりと走行。休憩もこまめに摂り、行きと同じく湾岸長島PAに立ち寄り
上下線で同じ形状の敷地・建物となっている事に改めて気づき(今まで何度も立ち寄ってたのに、気にしなかった)驚いた(笑)
「共用の建物」ではなく、別々なのに全く「同じ形式の建物」になっているんですね、このPA。もちろん、上り線にも足湯があったwww
その後も浜松SA、足柄SAで休憩し、最後に自宅近くの和食ファミレスで夕飯となり帰宅。
余談ですが、万博会場は全てキャッシュレス決済でしたし、ホテルも事前決済を済ませていたし、
他の買い物や食事も今回は全部クレジットで終わらせたので、今回の旅行で「現金を」使ったのは1200円だけ。
ホテルの宿泊税だけは現金払いなのでそこで200円を支払ったのと、
夢洲行きの地下鉄に乗ってから「そういえばSuicaにチャージしてなかった」と思い出し
夢洲駅で1000円だけ入金した時のみ。いやぁ、時代は変わったものですな。
―――来月のクレジットカード請求額がちょっと恐ろしいのですがね(爆)


ところで、「5月9日の時点で万博へ行った者」としての感想ですが

・やっぱり人気パビリオンは予約が無いとまず入れない。そしてそもそも予約が取れない。もう少し予約の手段を改善して!
・予約が必要か否かと言う情報が不正確(不確実)で、どこが見られるかも良く分からない所も。
 (アメリカ館なんかは自由入場→予約制に変更→すぐに自由入場へ戻る などとコロコロ変わっていた)
・各パビリオンの入口が分かり難いのが難点。裏側に回ってしまったり、しかもそういう所は関係者用(搬入用)通路だったりして通れず
 表側へ出る道が見当たらなかったりするのが一苦労。これはもう少し「入口はあっち→」とかの表示をして欲しい。
・平日(しかも天候悪し)だったせいか、まだこれでも空いていた方なんだろうけど、だとしたら土日はどんだけ混むのか恐ろしい。
・入場者の8割方が「外国人」と「修学旅行生」で占められていた。フツーの日本人来場者はほぼ皆無w
・そんな修学旅行生はみんなミャクミャク様のカチューシャなんか付けて喜んでいて、ここは「東京デ▲ズニーランドかっ?」と思える程。
 おかしいなぁ?大阪に来た筈なのに千葉にいるような錯覚。と言うか、みんな急にミャクミャク様が大好きになったのね(苦笑)
 登場当初はあんなに「可愛くない」「不気味」とか悪しざまにコキ下ろしてたのに (^ ^;;;
・展示内容は総じてどのパビリオンも良かった。単なる観光案内?というような国もあるけれど、それでも
 「へぇー、こんなモノ(所)があるんだぁ」と思う展示があればそれだけでめっけもの。ただ、愛知万博の方がもっと良く出来ていた感じ?
 点数を付けるなら、愛知万博は95点、大阪関西万博は85点と言った感じかな〜。

これから万博へ行かれる方は「やっぱり事前情報をしっかり頭に入れて回るべし」と言う点に尽きますな。
それも最新情報でないと(内容が常にアップデートされている模様)役に立たない。
出来るだけ予約を取って取って取りまくるくらいの準備が必要でしょう。ただ、会場が広いし展示もじっくり見るなら時間がかかるので
その予約を確実に消化できるかどうかも考慮してスケジュール立てないと厳しい。
食事もどこで、いつ摂るか?きちんと考えて(それについても事前情報を仕入れて)おいた方が良いと思います。
とにかく広いしボリュームあるので、1日じゃ回り切れません。もしコンプリートしたいと仰る方ならば
通期パス(会期中何日でも入場できるチケット)使って、連日通うくらいの覚悟じゃないと無理でしょう。
関東から遠征する人間にはちょっとツラい…ご近所(関西近辺)にお住いの方が羨ましいですなぁ。

※繰り返しになりますが、たぶん今後も予約制度が変更されたりすると思われます。
 我々が出来なかった事が出来るようになったり、出来ていた事が停止されるかもしれないので
 最新情報を常にチェックしておくべきだと思いま〜す。今回の万博は「情報化万博」と言うより「情報戦万博」だ!


なお、今回の旅で自宅〜大阪〜自宅の総走行距離数は936.0km。
片道だいたい460km(+大阪市内をフラフラ)ってな感じでしょうか。ま、だいたい予想通りかな (^_^)
そして家に帰って来た翌日から―――新PC制作で悪戦苦闘の日々が始まるのでした(チャンチャン)



◆◇◆ これ未来? いや現代(いま)だよと 知る世界 浪速のことも 夢で終わらず ◆◇◆




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