2025年5月 大阪・関西万博(5)
トルコ館を出てから歩きっぱなしだったので、そろそろどこかのパビリオンに入ってみようかと。
ちょうど面白い建物が目の前にあったので、ここへ。

チェコ館
螺旋状の渦を巻く階段。そしてそれは1層登る毎に外へ張り出していく。
これって…「南蛮造りのさざえ堂」だ!(ってまた純和風な表現www)
個人的にツボったので、チェコ館に入ってみました。割とすぐに入れたので。
で、チェコと言えば何といってもベネチアングラス。館内には巨大な
ベネチアングラスの1枚板があったり、ガラスアートが飾っていたりで
ここは丸々「ガラス美術館」になってました。

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そんなチェコ館内で“遊ばれていた”マリオネットのチャンバラ。
紐を引くと人形がクルクルと動き、刀を振り回します。
日本文化に敬意を表して、日本刀を持たせているんだそうで。
チェコと日本の友好バンザーイ!
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※「南蛮造りのさざえ堂」
日本の建築様式で、下の階の底面積より上の階の底面積の方が大きくなり
上階の外壁が外側に「張り出す」ようになっているものを「南蛮造り」と言います。
別に南蛮(西洋)の建築が由来という訳では無いのですが、“ちょっと変わった建物”と言った感じのものを
南蛮のものだから、てな具合に呼んだようです。で、さざえ堂と言うのは螺旋階段を回ると
下の階から上まで登り、そのまままた下まで戻って来られる(登りと対向せず、一方通行で回れる)
二重回廊になっているお堂の事。福島県会津若松市にある円通三匝堂(えんつうさんそうどう)が
特に有名ですが、他にもいくつかあるので画像検索とかしてみて下さいませ。
チェコ館は厳密にいえば登りだけ螺旋階段…いや、螺旋スロープで、下りは普通の階段(中にある)を降りるので
さざえ堂と同じ形式ではないのですが、まぁ「見た目」の雰囲気の話と言う事で (^^;
そのチェコ館、見学ルートで必ず1回屋上へと出るのですが、そこから見えた隣の建物が…

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マルタ館と北欧館
一つ隣、屋上に綺麗な紋様の装飾を掲げているのがマルタ館。
この装飾、チェコ館の屋上からしか見えないんですが、
(大屋根リングの上からだと遠くてハッキリしない)
それだけの為にこれだけ煌びやかなデザインにしたんでしょうか?スゲー…。
更にもう一つ隣の木造ロッジ(?)みたいな建物は北欧館。
これって…この向きから見ると絶対に王蟲だろ?王蟲だよね??
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北欧館
←その王蟲…もとい、北欧館は正面から見るとこんな感じ。
北欧5ヶ国、デンマーク・フィンランド・アイスランド・ノルウェー・スウェーデンの
共同出展。で、中にも入ってみたんですけれど、北欧らしいと言えばらしい
環境保護と人間の生き方、異言語・異文化・異習慣での共生とか、
高尚で哲学的な内容を問いかけておりました。まぁ要するに…よう分からんw
そしてここは当然の如くムーミン推し (^ ^;
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トルクメニスタン館

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北欧館の隣にはトルクメニスタン館。この建物、ほぼ全体がプロジェクターパネルで
「外壁」がそのまま「画面」になっていて、ド派手な映像をエンドレスで上映。
木造ロッジの北欧館とは正反対だwww
(最下段の草原を映した映像は勿論、中段にあるオレンジ色の紋様が並ぶ部分も映像)
中に入っても、一室まるまる映像表示になっていて、まるで映画館。その映画館で
トルクメニスタンのイメージ映像(観光PRとか歴史紹介)が流され、大迫力に圧倒されました。
ちょっとプロパガンダっぽくもあったけど、この映像は恰好良くてえぇなぁ。
スロバキアと言いトルクメニスタンと言い、この映像どこかで頒布してないかなぁ(笑)
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外国人の方々が日本の時代劇を見て「Oh!サムラーイ!!」とか喜んじゃうのって
(日本人から見ると「いや、それ全然デタラメな考証だから」みたいな映像でも)
こんな感じでトルクメニスタンのアピール動画に感化されちゃうのと同様なのかなぁ、と自省してみたりwww
文明の森
トルクメニスタン館の隣がバーレーン館。これも木組みが剥き出しで
“プチ大屋根リング”みたいな雰囲気。そのバーレーン館の隣にあるのは
古木を大量に並べたインスタレーション作品「文明の森」です。
6500年前の「亜化石オーク(化石になる途中のオーク材)」を133本ならべて
世界が一つの有機体である、と言う事を表現したアート…だったんですが
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数百kg単位になるこの展示物が、特段の地震対策がされない状態で設置されていた(本当に「置いていた」だけ)らしく
「倒れるのでは?」と指摘を受けた万博主催者側は急遽このエリアを立ち入り禁止に。ですので、ロープが張ってある状態です。
これ、万博閉幕までに対処されるのかなぁ?とりあえず、オイラが行った時点でのレポ写真として掲載。
で、またもやポケ〒ンさん。こちらはその「文明の森」の向かい側にて 

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ポルトガル館
その傍らにあったのがポルトガル館。巨大なロープをいくつも垂らし
カーテンのような意匠になっているのが印象的な建物です。
ポルトガルと言えば、日本人にとってみれば“鉄砲伝来”とか“ザビエル”など
「大航海時代」というのが馴染み深いキーワードですよね。
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ポルトガル館展示
ですので、中に入ってみればそうした大航海時代当時の世界地図を
地球に見立てた球体モニタに投影し、当時の地図が現実の地球と
どれくらい違っていたのか、それがどう進化していったのかを表示。
これ、ありそうで無かった面白いアイデア!つい見とれてしまいました。
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こうやって、日本人にも「知ってる」「分かる」と思える展示をしてくれると楽しくて良いですよねぇ (^-^)b

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アラブ首長国連邦館
続いて入ったのがアラブ首長国連邦館。こういう“中東系”のパビリオンに
ウチの奥様が興味津々で。だって普段は全然縁のない国々ですからw
アラビア文字、全然分からん。だがそれが良い!的な (^ ^;
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高い天井へ向かって柱が伸びるフロア。そこにはRPGのアイテムでありそうな現地の短剣とか、
伝統的な織機を使った紹介映像の組み合わせとか、なかなか小憎らしい演出が満載。
アラブ首長国連邦の“砂”
こちらでも石…いや、砂の展示が。ひと口に“砂漠の砂”と言っても
地域によって全然種類が違うそうで。へぇー、そうなんだ。
こうして一覧表(?)にしてくれると、見易いし分かり易い。
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ミャクミャク自販機
そういえば万博会場内は自販機もミャクミャク柄。
そして「キャッシュレス万博」だけあって、この自販機は
現金決済が無いモデル。徹底してるなぁ…。
(キャンセルボタンだけは硬貨返却レバーのままですがw)
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もうすぐ時計は18時。もうそこに一番星…は見えませんが、だんだんと暗くなってきました。
晴れていればもっと明るいんでしょうが、この日は曇天だったので徐々に灯りが必要な雰囲気になってきます。
連休明けの平日、そして天気はイマイチ、夜が近づいてきて…混雑はかなり捌けてきたので
むしろここからパビリオン巡りは本番!(なのか?)という訳で


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バーレーン館
先程のバーレーン館に入ってみました。またも中東系w
ですがこちらは“海”を主題にしたパビリオン。バーレーンは海上交易によって発展したそうで。
そしてバーレーン館は“壁のないパビリオン”。晴れていれば外の空気を存分に取り入れる
爽やかな仕掛けですが、雨の日なので風が強いと水滴が吹き込んできます。
海を往くバーレーンの船が、しぶきに打たれる様子を体感できる…ってそうじゃない(爆)
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バーレーン館を出た頃になると、いよいよ夜の帳がおりてきました。あちこちのパビリオンでライトアップが始まり

イタリア館は国旗の色でライトアップ。大屋根リングも間接照明で浮かび上がり、とても幻想的です。
ガンダ▲さんは電飾の上にスモークまで焚く大サービスっぷり(謎) 

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大屋根リングの下
大屋根リングの下にも煌々と照明が。
かなり明るく照らされているので、歩くのに支障は全くなし。
前頁で懸造り?と書きましたが、京都の清水寺で
舞台の下に潜り込むとこんな感じなのかな?(いや、照明は無いけどねw)
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インド館やオーストラリア館は夜になると色が入るんですね。昼間とは全く違う印象に変わります。
(「バーラト」と言うのは近年インドが自国の国名として称している名詞です)
1日歩き続けて、かなり疲れてきました。本当はホテルに帰ってから夕食にするつもりだったんですけど
いったん座りたいし、もう時間も時間だから万博内で食事にしちゃおうかと。ちょうど手近にフードコートがあったので入店!
←よく見ると有名芸能人の名前が!
フードコートの中にはねぶた飾りが。日本文化のアピール? (^ ^;
同じく「出張えべっさん」もあって、関西色がコテコテ…もとい、キラキラしてます(なのか?)
あぁ、えべっさんと言うのは関西で商売繁盛の神様として有名な今宮戎神社(いまみやえびすじんじゃ)の事ね★
で、座って食事―――のつもりでいたら、何とここでも「座席予約制」ですと!
(立席ならフリー。テーブルだけの席がいくつかある。座る席のあるテーブルは予約エリアとして分かれている)
しかも有料で1人あたり550円(税込み)まぁ、ミネラルウォーターのペットボトルとつまみのお菓子が付くので“お通し代”と言ったところ。
こちらはもう座りたくてここに来たので、その場で予約を取って夫婦で着席しましたけど、他にも座席予約で悩んでいるお客さんがチラホラ。
一般的な日本人の感覚だと、フードコートで席料取られるなんて事は無いからねぇ(苦笑)
大阪らしい夕食(笑)
大阪らしい食事を、と思い
並んでいる店のラインナップから選んだのがこちら。
某チェーン店のメニューですけれど、
エネルギー補給として、ちょっと良い肉を食べたかったので
いちおう「黒毛和牛焼肉」の炒飯です(それに餃子ねw)
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食事を食べ終わり、さぁどうするかと言った所。
もうすぐ時計は20時、夜空に満天の…雨雲ですので撤収しても良いのかも。
雨のせいでドローンショーは中止になってしまいましたし(見たかったな〜)
まぁ、帰る前に土産物を買い込むつもりですので(荷物になるからここまで殆んど買ってない)
色々と考えながら万博会場を移動。

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帰る人波が増えてきた中、大屋根リングは美しく輝いておりました。
もしかして空いたかも?と、ワンチャン期待して
オランダ館とアメリカ館を覗いてみましたが、
オランダ館はやっぱり一般入場は受け付けておらず、
アメリカ館はこの時刻でも長蛇の列。ダメだコリャ (T-T)
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もうこのあたりで終了にしようと諦め、最後に
出口(東ゲート)前の公式ショップへ。
記念品(土産物)を買って帰る訳ですが、
考える事は皆同じようで、ここでも行列。
しかしここだけは避けて通れないので、
じっと我慢して並びますw
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買い物を終えてショップを出た所で、ちょうど21時の時報が鳴りました。
閉幕まであと1時間ですが、帰路の移動時間も考えるとここらが潮時。
東ゲートを出て、夢洲駅までの人の流れがまた渋滞している訳ですが
列車の混雑は来る時ほどではなく、落ち着いて帰れました。
弁天町駅まで来て下車、大阪の地下鉄ともサヨナラです… 

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ホテルに帰って来たのがこれまたジャスト22時。
エレベーターホールから夢洲の写真をパチリ。
さっきまで、あそこに居たんだよなぁ…。
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