2025年5月 大阪・関西万博(2)

早朝の大阪市街
早朝の大阪市街

まぁ、高揚感から朝早くに目が覚めてしまう訳ですわ。
時刻は午前5時になる頃。もちろん、こんなに早く起きるつもりは無いんですが
起きてしまったので、この時間の風景も撮影。陽が昇りつつあるものの
まだ夜の眠りに就いたままの街は、灯りが一番少なく、色もモノトーンな雰囲気。
昼の賑わいとも、夜景の風景とも違う“一瞬の静寂”を撮ってみました。
前日は快晴でしたが、この日の予報は曇り、夕方前くらいから雨がパラつくとの事。
万博会場では出来るだけ降らないで欲しいのですがね。そんな訳で、朝の様子もかなり霞んだ感じでした。

もう一眠りして、改めて午前7時に起床。前日のうちに買い込んでおいた総菜パンを朝食にし
手早く行動を開始します。幸いにして駅に直結したホテルを選んだので、移動は簡単です (^-^)

ここで御説明しておきますと、万博会場である夢洲へは公共交通機関でしか行けません。
(自家用車用駐車場は無し、それどころか一般車は万博会場敷地内には入れません)
自分の車はホテルの駐車場に置いといて、電車で夢洲へ向かうことになります。
(それも含めて、スケジュールの立て易いこのホテルを選んだのですわ)
路線バスで夢洲へ行くと万博西ゲート前に到着し、電車で行くと東ゲート前に着きます。
と言う事で、弁天町駅から地下鉄中央線に乗車し、東ゲートを目指します。
Osaka Metro 400系
Osaka Metro 400系

中央線の新鋭車両、400系がやってきました。
もはや電車とは別物と言ったフォルム。合体とか変形とかしそう(笑)
未来の技術を展示する万博会場へ行くにはうってつけの車両、と言った感じですが
本来は通勤列車ですし、万博と関係ない乗客の方々にとっては
この大混雑は…迷惑なんでしょうなぁきっと。
まぁ、云うて私もその万博客の1人として乗車している訳ですが(汗)
と言うか、万博が閉幕したら夢洲行きの需要ってどれほどあるのかなぁ(禁句?)
そんな事を嫁さんと話しながら、15分ほどで夢洲駅に到着です。
夢洲駅

夢洲駅はそれだけで万博の一施設と言うような広大さ。
設備も(開業したばかりなので)新しくて綺麗。
しかしそんなのを楽しむ余裕もなく、人波に流されていきます(苦笑)
とりあえず、至る所に万博の案内表示が出ていて気分アガります!
夢洲駅
移動基地局の群れ(笑)
移動基地局の群れ(笑)

万博入場券は電子チケット(一部は紙チケット)と申しましたが
開幕してみれば、入場口でスマホが繋がらないと言うトラブルが頻発し
ニュースで問題となっておりました。その対策として、携帯各社は
入場ゲート前に基地局車両をズラーッと待機させていたという様子。
っつーかさ、それは事前に想定できる事案だと思うんだけど…。

ところで、開幕後に話題(こちらは微笑ましい話)となっていたのが…
こミャク

こミャク (^ ^)

こミャク
こミャク

会場一帯には何ともユルい?可愛らしい??キャラが散りばめられ
万博公式キャラ「ミャクミャク」の子供みたいだと言う雰囲気から
昨今「こミャク」なんて呼ばれるように。本当は「ID」と言うキャラらしいのですけど
製作者さん自ら「こミャク」の愛称を気に入って「それでOK」みたいに認めちゃったとかw
入場ゲート前からこミャクがたくさん登場し「あぁ、これだこれだ!」と盛り上がります。
ミャクミャクはちょっとアレなんですけど、こミャクはまぁ可愛いっちゃぁ可愛いかな?
万博 東ゲート

と言う事で、ゲートに並んだのは8時40分くらい。
電子チケットで入場する万博は、入場の日時も予約制で
今回は「5月9日 午前9時」で予約を入れておいたのですが
やっぱり「9時」の入場予約の方々の中では早い者勝ちなので、
ゲート前で待機…っつーかさ、みんな考える事は同じだよねw
万博 東ゲート
電子チケット&完全予約制を謳い文句にしている今回の万博は「並ばない万博」と豪語しておりましたが
まぁ、予約した人の中では順番待ちも発生する訳で「100%完全に並ばず時間通りに進行」とはなりませんわな (^ ^;

さて、9時になると同時に入場開始。とは言え、まずゲートで手荷物検査が行われます。
世界的規模のイベントですから、テロ対策や犯罪防止の観点でそういう検査があるのは当然なんですが
オイラは事前の指示通りに対応したのに、それでも止められるという罠。
と言うかね、ゲート前で案内する人と肝心のゲート通過後で確認する人で言ってる事が違うのよ。
ゲート前の人に「デジカメは荷物検査機に通すんでしょ?」と訊いたら「カメラはご自分で持っていて下さい」と言われたのに
金属探知機に案の定引っ掛かり、検査官の人に「フィルムカメラ以外は検査機に通して下さい」と指摘され…。
そりゃ無いんじゃない? (ー゙ー;だから「デジカメは?」って訊いたのに
東ゲート前のオブジェ

そんなこんなで、9時20分を過ぎてやっとゲートを通過。
パビリオンの入場も大半が予約制なんですけど、ゲートを通るだけで
20分は経過するんだから(ウチらより後の人だって沢山…)予約を取っていても
その通りに順調な到着が出来るとは限らないと思うんだけど?
まぁ、それは兎も角としてゲートを入った所で目に付いた像がこちら。
ゲートに入る前から見えていて(上の写真にも写っています)
随分目立っていたんだけど、これって…鹿ですか?
東ゲート前のオブジェ
ミャクミャク様!
ミャクミャク様!

そして登場、ミャクミャク様!
万博公式キャラとして選ばれた当初は
「キモい」「祟られそう」「生々しい」など酷評続きでしたが
(個人的には今でもそう思うけどw)
開幕してみれば、何だか唐突に人気急上昇となり
ミャクミャクのグッズは飛ぶような売れ行き…謎だ (^ ^;
そんなミャクミャク様が、入場ゲートの奥でお出迎え♪
ミャクミャク様 後ろ姿
っつーか、ミャクミャク様の後ろ姿ってこうなってたんだ(神秘の世界)

ではここからは会場マップと対査しながらご覧下さい m(_ _)m
会場マップ by つじさん
↑クリックすると別ウィンドウでpdfファイル(「つじ」さん制作)が開きます

さて、先にも記した通り人気の(著名な)パビリオンは殆どが予約制。
一部、予約制じゃない例外的なパビリオンがあったり、予約していなくても入場待ちすれば入れる枠もあったりしますが
基本的には予約が必須。ですので、ウチらも必死で予約入力してみたものの…全部ハズレ(予約は抽選制)。
ですので、入場したところで「今からここに行く」と言うアテは無く、とりあえず入れそうな所を手当たり次第に攻める作戦だったのですが
パナソニック館
パナソニック館

建物全体が巨大なオブジェ?と思えるパナソニック館。
こんな変わったパビリオンが入場ゲートのすぐ傍にありました。
まぁ、ここも予約制だったので入りませんでしたが…(爆)
「予約制」と言いつつ予約が取れないんじゃ意味ないよなー。
「並ばない万博」とは「門前払い」と言う事なんでしょうか?(毒舌)

※事後情報なんですが(これから対応が変わるかもしれませんけど)
会場内には「当日登録センター」なるものがあり、窓口応対で予約申し込みも出来た、との事。
ここに駆け込めば、当日「泣きの1回」的に直前予約が出来たかもしれないのですが
万博の事前情報(ムック本とかHPとか)にはそんな話どこにも記されておらず、全然知らんかったわ(怒)
上で使わせて頂いたつじさん制作のパビリオンマップ(拙者が万博行った日での情報を掲載)のように
「どのパビリオンがどういった受付をしている」と言う情報が一覧になっている地図とか欲しかったな。
(つじさんの地図は後日見つけたもので、当日はその存在自体知らんかった)
こういうの、公式で用意してくれれば良いのにねぇ。と言うか、ネット予約一辺倒じゃなくて融通利かせてくれよぉ。
とりあえず、これから万博行かれる方はいろいろ網を張って常に最新情報を仕入れていった方が良いと思います。
(結局、それはそれで大変なのかもしれませんが…)

気を取り直して、会場内ではこんなものもハケーン!
ミャクミャク様のマンホールだ! ミャクミャクマンホール
まぁね、当然あるとは思ってたけどこんなに早く見つけるとは!!(笑)
大屋根リング そしてこれが噂の大屋根リング…確かにデケぇ!

で、東ゲートからちょっと進んだ所にあるのが
日本館
日本館

日本で開催される万博ですから、そりゃ日本館があって当然ですよね。
色々と“目玉商品”があるので個人的に見てみたいパビリオンなんですが
当然、ここも予約制だったりする訳で…
まぁ、予約の取れてないウチらは入れないですわなぁ (T-T)

と、思っていたら!
案内係のお姉さんが「今なら予約の無い方も御入館頂けま〜す」と!!
え゙、マジですか? Σ( ̄□ ̄;;;
どうやら、予約外でも受け付けてくれる時間帯が(少しばかり)あるらしく
ちょうど通りがかったタイミングで入れてくれそう。ならば行くしかあるまい!!!
てな訳で中に入った…のですが、結局は敷地内に待機列があって(外からは見えない)そこで延々並ぶハメにw
まぁ、それでも「問答無用で追い返される」よりはマシなので、数十分そこで待つことにしました。
ふれあう伝話

日本館の待機列にあった機械がこちら。
NTTが次世代通信の実証機として万博会場に設置。
電話が「音声」テレビ電話が「動画」を送受信するのに対し
伝話は「触覚も」通信できるものだそうで、操作パネルを触ると
相手方と「ふれあう」事ができる仕組み。この端末(と言うのかな?)
関西国際空港に同じものが置いてあるそうで、相手が出れば
こちらとあちらでハイタッチが行えると、解説の方が仰ってました。
ふれあう伝話
その解説の方、関空の端末で誰か出てくれるよう
「『バナナマンのせっかくグルメ(TV番組ね)』みたいに呼び掛けてみて」と言ってたのに噴いたwww

そんなこんなで、ようやく館内へ。日本館の展示は大きく3パートに分かれていて
どこから見るかは入場のタイミングによって異なるんだとか。まぁ、どこから見ても一巡するようになっているんですが
見始める順番によって印象が変わる―――のかな?
と言う訳で、今回我々が入ったのは“ファームエリア”からでした。
ファームエリア

ファームエリア
ファームエリア ファームエリア

ファームエリア

水から植物、そして素材へと転換していくアップサイクルを模式的に展示。
ちょっと抽象的だったり、キティちゃんをモデルにしたり、様々な手法を使ってますが
21世紀の日本が環境サイクルにこうやって技術躍進している、という内容を示していました。
キティちゃんを使って模式化しているのは藻類。
様々な藻類植物をデフォルメし、キティちゃんに当て嵌めているのですが…これって「も◆しもん」では?(笑)
こうした藻類がどのような効能を持ち、環境サイクルに貢献しているかが表示されておりました。


※「もや◎もん」
「細菌類が肉眼で見える」と言う特殊能力を持つ主人公が
農業大学に入学し、そこで巻き起こすドタバタコメディを描いた石川雅之氏の漫画。
アニメ化もされた事があるので見覚えのある方もいらっしゃるでしょうか。
そんな主人公が目にする(そして話しかけてくる)菌の姿が
実在の菌をデフォルメした、随分と可愛らしい(そのくせ口が悪いw)キャラクターになっていて
このキティちゃんと同じような雰囲気なので、ご興味のある方はご覧になってみて下さい(笑)



プロジェクションマッピング

ファームエリアから次のエリアへ切り替わる地点で
白い砂山のようなオブジェに、プロジェクションマッピング動画を投影し
新エリアのスタートという目印にしておりました。
こんな複雑な形状をした物体にもプロジェクションマッピングを映し
これまた日本の技術力を明示しているんですねぇ。
展示切り替え

ファクトリーエリア
ファクトリーエリア

ここから先は“ファクトリーエリア”です!
日本の御家芸である工業技術の最先端を展示するものですが
環境配慮の中で、素材をどういったモノに組み替えていくのか、
それによってどういった効果があるのかを、ドラえもんが案内してくれます。
ファクトリーエリア
合体変形ロボット?!

“ジャパニメーション”も今や日本の優良コンテンツですが
そんな「楽しい、カッコいい空想」を生み出すのも日本の技術だし
その「2次元」を「3次元」の玩具にしてきたのも日本の技術。
そして今では「空想を現実に」するのも可能な話になってきて
これがどこまで進歩していくのか…未来はすぐそこにある?!
合体変形ロボット?!
和釘の効能
和釘の効能

日本伝統の技術、和釘の効果を表した模型。
和釘(赤い方)は木目に沿って潜り込むしなやかさがあるので
素材に優しく、しかも抜け難いメリットがある、という話です。
月面着陸実証機“SLIM”
左:月面着陸実証機“SLIM”
右:小惑星探査機“はやぶさ” 耐熱カプセル模型


伝統に対してこちらは最先端、月着陸機の実物大模型。
2024年、月にピンポイントで着陸した小型実験機です。
そしてちょっと前の話になりますが、小惑星からの往復に成功した
探査機「はやぶさ」が持ち帰ったカプセルの構造展示。
これこれ、日本の技術力と言うならこういうのが見たかったんですよ!
小惑星探査機“はやぶさ” 耐熱カプセル模型
小惑星「イトカワ」微粒子

その「はやぶさ」が地球へ持ち帰った
小惑星「イトカワ」の微粒子も展示!
これが直に見られるなんて(感激)
拡大レンズ越しに撮影するのが結構難しかったんですけど
何とか頑張ってピントを合わせました (^ー゚)b
小惑星「イトカワ」微粒子

そして3つめのエリアは“プラントエリア”。
作り出した「モノ」が「ゴミ」となった後、その「ゴミ」を水や自然へと返していく技術。
自然帰化プラスチック
自然帰化プラスチック

一般的なプラスチックは化学由来なので腐らず、分解されず、
ゴミとなって捨てられても蓄積されていく一方なので
それが環境負荷として問題視されておりますが、こちらは
菌の発酵を利用して作られたプラスチック。ですから、
次第に朽ちていき、自然へと帰る事が可能。
食物連鎖にも悪影響を与えない優れモノ!
(…なんだとか。まぁもっと長期的・多角的な検証も必要でしょうがw)
菌の拡大模型

そのように人間の生活に有用な菌が、日本の科学技術の最先端を担っている訳ですが
日本人は伝統的に菌を活用し、特に食生活で利用しておりました。
そう、世界に認められた「和食文化」、日本酒や醤油や納豆を作るのが
こういった菌たち。微生物ですから普通は目に見える訳がないのですけど
それを拡大展示すると、こんな感じ。っつーかコレ、まさに「もやし■ん」のネタだねwww
菌の拡大模型

と言う感じで、環境対策における循環達成力をカギにして
今、日本の技術がこれだけの事を可能にしているという話をPRしていたのが日本館でした。



火星の石

火星の石

で、日本館の退出時に見られる“最後の目玉商品”がこちら!
大阪の万博と言えば「月の石」が代名詞ですけど(そりゃ1970年の万博だw)こちらは
現在(本万博開幕時点)発見されているものの中で、世界最大(級)の「火星の石」です。
日本の南極観測隊が見つけ出したもので、火星由来の隕石と確認されております。
これが見たくて日本館の予約取った…んだけど取れなかった訳ですが、幸運にもフリー入館で見られるとは!
いやー、眼福眼福♪ (^-^)

この後、日本館の公式グッズショップで記念品を購入。結構実用的なものを選んだんですが
でも本当には使えないなー(だって「記念の品」だもんw)
そんなショップの前では
公式グッズ自販機
公式グッズ自販機

ある程度の品は自販機でも売っておりました(爆)
ちなみに、今回の万博は全ての金銭授受が“キャッシュレス決済”。
ジュース1本からウン百万円もする「外国の高級特産品」まで
1円たりとも現金は使えません。当然、この自販機もキャッシュレス「のみ」での稼働。
まぁ、外国人も大勢いる多国籍イベントですからそれで良いのでしょうが
事前チャージとかが必要な場合、それを忘れていたら大変な事に… (- -;



前 頁 へ  次 頁 へ


本 丸 御 殿 へ 戻 る


城 絵 図 へ 戻 る