2012年8月 真岡撮り鉄紀行

旅行期間:2012年8月3日(金)

主な滞在地
8月3日(金):真岡鐵道沿線・桜町陣屋跡・真岡陣屋跡・井頭公園
真岡撮り鉄紀行行程地図 (C)Mapion


2日前に大井川鐡道を撮影しに行ったんですが、本日は真岡鐵道にSLを撮りに。
この年、子供が夏休みの自由研究にSLを取り上げたもので、関東近郊の蒸気機関車を
色々と取材しに行った訳です。で、今回は真岡。東武の日光線(SL大樹)はまだこの当時走って無かったんでね。
そういえば真岡って行った事なかったなぁ…ついでにあのあたりの城も行ければ?と思いつつ
とりあえず向かったのは真岡駅。真岡鐵道の拠点駅です。
真岡鐵道 真岡駅
真岡鐵道 真岡駅

でっかいSL〜! \(^o^)/
と、思わず叫んでしまいたくなるのが真岡駅の駅舎です。
手前にあるのが真岡鐵道の主力車両・モオカ14形気動車ですけど
それに比べて破格の巨大さを誇るSLの姿!まぁ、建物ですから
別にこの大きさでも当たり前なんですが(笑)
でもこういう遊び心のあるデザイン、良いですよね〜♪
この頃、真岡鐵道は鉄道展示施設を計画していたので駅構内にはそれに関連した
車両がいくつか繋留されておりました。で、ちょっとお邪魔させて頂いてそれらを見学。
キハ20と手動式転轍機
キハ20と手動式転轍機

朱色のディーゼル車両。国鉄時代には日本各地で走っていた
懐かしのローカル車両、キハ20です。その手前の線路には
これまた懐かしの手動式転轍機。レバーを操作して線路の進行方向を
変化させるヤツですね。この写真を見るだけなら、完全に昭和だw
DE10 95とヨ8000形車掌車
DE10 95とヨ8000形車掌車

ディーゼル機関車のDE10。その向こうには貨物列車用の車掌車。
DE10は小型の機関車なんですけど、こうして間近に見るとやっぱり迫力が。
向こう側の車掌車は…ちょっと見難いけど渋さ満点(笑)
やっぱりこの写真を見るだけなら、完全に昭和だw
DE10 1014 ディーゼル機関車
DE10 1014 ディーゼル機関車

こちらもDE10。来歴を見ると、どうやら部品取り用で真岡鐵道に持って来られたよう。
と言うことなので、完全に廃車状態です(苦笑)でも現在は展示施設の中で余生を送っている模様。
ですが、この当時の塗装とは異なった状態で展示されているようなので、これはこれで
貴重な「当時の記録写真」ですかね。文字が剥げた状態で「DE10」の車体番号が浮き出ている… (TヘT)
スハフ44 25 旧型客車
スハフ44 25 旧型客車

旧型客車のスハフ44。北海道向けの寒冷地対応客車だったそうで
かつては北海道の代表的急行列車「ニセコ」などで使われていたそうな。
廃車後は東京にある船の科学館(青函連絡船内)で展示されていたそうですが
船の科学館が休館、青函連絡船が破却された為に車両はこちらへ。
さすが北海道…という名残ですねw
スハフ44 車両在籍記載
鉄道関連機材

駅舎内ではこういう物も展示されてました!
現在は駅前広場に新しい展示施設が開館し、
そこで見られるそうです。
鉄道関連機材

さて、SL列車の運行区間は下館駅〜茂木駅の間。真岡駅はちょうどその中間あたりなので
これから列車がやって来る…のですが、まだまだ時間がある。いや、かなり時間がある(苦笑)
なのでちょっと郊外へ出て、近くにある陣屋跡を見に行く事に。
国史跡 桜町陣屋

タダの農家や〜ん!と言う感じですが、こちら
れっきとした江戸時代のお役所。まぁ、農村の
お役所ですから結局は農家の古民家みたいなもんですがw
国史跡 桜町陣屋
江戸時代、ここは小田原藩の飛び地でして、度重なる自然災害や飢饉ですっかり荒廃してしまった農村を
何とかして立て直そうと、小田原から派遣された指導者が二宮尊徳「二宮金次郎さん」です。
幼い頃から勉学に励み、薪を背負って運びながらも読書に勤しむ姿は全国各地の学校に銅像として立てられ
勤勉の象徴…みたいに扱われていましたから、日本人なら皆様御存知?と言いたい所ですけど
最近はあまりそういう美談は流行らなくなったどころか「歩きスマホのようで『危険な事は止めましょう』」みたいな
反社会的な追い遣られ方をしてますが。いやそれは何だか随分と酷い言われようのような気がするんですけどね。
(真面目に勉強しようよ、という話なんですから現代の日本人にこそむしろ必要な観念なんじゃ?)
物議云々は兎も角、ここに金次郎さんがやって来て、農家の方々と協力して見事に復興を果たし
みんなが幸せに暮らしましたとさ、という逸話の舞台がここ。やっぱり金次郎さんは偉かった! (^ー゚)b
かかしアート
かかしアート

陣屋の目の前にはかかしがいくつも並べられ
その向こうには青々とした田圃が。
水田の風景って綺麗ですよねぇ。
夏の暑さをエネルギーに、稲穂がグングン育ちます。
やはりここは農業あっての陣屋という場所です。
ちなみに、陣屋所在地の住居表示は「二宮町」二宮尊徳を顕彰した地名ですって!素晴らしい!!

さて、陣屋からとんぼ返りで真岡駅へ戻って来ました。そろそろSLがやって来る時刻…。
と言ってたら来た!!! 夏のSL
SLもおか
SLもおか

大井川でも見たC11が牽引。こちらは325号機ですね。
50系客車を引っ張って、なかなか絵になる姿です。
ちなみにこの325号機、この後に東武鉄道へ譲渡され
「SL大樹」を引く事になるのですが…それはまた別の話でw
真岡駅で暫く停車するダイヤなので、駅構内でも撮影させて頂きました。
SLもおか 停車時間を利用して、機関士さんが点検を始めました。
SLもおか SLもおか SLもおか
SLもおか SLもおか SLもおか
さぁ点検完了! SLもおか 汽笛を響かせ、出発進行〜★

行ってらっしゃ〜い…と見送るや否や、こちらも出発。車で追いかければ、のんびり走るSLを先回り出来る筈!

SLもおか と言う事で、追い付きました(笑)

更に別のポイントへも先回りw
SLもおか SLもおか SLもおか
SLもおか SLもおか SLもおか

更に更に、次の撮影場所へも先回り! (^-^)v
SLもおか SLもおか SLもおか
SLもおか SLもおか
車で先回りが何度も出来るって、SLもおかってどんだけノロい優雅に走ってるんだ…って話ですよねぇ(爆)

ところで、この↑写真の撮影場所は道の駅。ちょうどお昼過ぎだったので、ここで昼食タイム〜♪
道の駅 もてぎ

茂木の道の駅にて、おそば〜★
美味でございますー! (^_^)v
道の駅 もてぎ

茂木の道の駅は、本当の駅(茂木駅)のすぐ傍(蕎麦だけに?)。
食事が終わったら、茂木駅へとやってきました。
茂木駅 茂木駅

真岡鐵道 茂木駅

小さな転車台があって、曲がりなりにもここはSLの転回駅(笑)
折り返しの列車が出発するまで、しばしSLは休憩中です。

茂木駅
茂木駅

「水原号」と言うのは、C11 325号機が一時期
新潟県の水原中学校の校庭に保管されていて
それが真岡鐵道に譲渡され現役復帰した事からの命名。
茂木駅
C11は待避線の向こう。客車も離れた場所で待機。
終着駅ならではの風景ですな。

茂木駅

駅名標も、隣の駅は片側だけ…。


今回も某映画のBGMに添えて、機関車回しやSLの走行風景を。
あ、真岡と関係なしにSLだからこのBGMです。念のためw




そして発車準備が整い、折り返しの列車が出発します!
汽笛一声〜♪
汽笛一声〜♪
古くて新しいサボ(笑)
古くて新しいサボ(笑)
あれっ?でも今日はC12じゃないよ??(爆)

そしてまた先回り (^_^)v
そしてまた先回り (^_^)v

そして更に先回り (^v^)v
そして真岡駅まで先回り (^v^)v

真岡〜茂木〜真岡と往復して、SLとはお別れ。
列車はこの先、下館まで戻りますが我々は真岡の町を散策します。とりあえずは…真岡城(真岡陣屋)かなw
再現高札場
再現高札場

江戸時代は天領だった真岡。
陣屋の前には高札場があり、幕府からのお達しが掲示されました。
それを再現した高札場、現代では…木綿の町キャラクター
「福姫 舞ちゃん」がアピールされています。うん、シンプルに可愛いキャラだね★
真岡は木綿の町なんだそうですよ。よう知らんけど (^ ^;;;
真岡の市街を離れ、郊外へ。
最後に立ち寄ったのは、真岡市の北端にある井頭(いがしら)公園。東京の井の頭公園じゃありませんよw
ここにもSLが(動きませんが)展示されているそうでして…
9600形 472号機
9600形 472号機

「キューロク」の愛称で呼ばれる9600形SL。
大正時代までのSLは製造番号の付け方が独特で、例えば9600形だと
1号機が「9600」2号機が「9601」3号機が「9602」という具合。
100号機が「9699」となり、101号機は先頭に「100」を示す「1」を付け足し「19600」に。
となると201号機は「29600」301号機が「39600」…ってな訳でして。
これを数学の公式のように表すと「万の位の数字×100+下2桁の数字+1」が製造番号。
なので「49671」の車両番号は「472号機」となるそうで。ちょっと分かり難いね (^ ^;
さてこの472号機、1920年(大正9年ですね)に川崎造船所兵庫工場で製造され
1976年(昭和51年ですから実に半世紀以上!)に廃車になるまで北海道で使われていたそうです。
で、引退後はこの井頭公園で展示されていた…のですが、この当時ご覧の通り埃にまみれボロボロ。
ところがその直後、真岡駅前に出来たというSL展示施設に移され、綺麗に整備されたどころか
圧縮空気を使って自走できるようにまでなったとか。そこまでの変わりようというのも凄い(笑)

ってな感じで、この日はSLを追いかけて西へ東へ。夕刻になったので帰路に就きました。
途中、壬生の道の駅にも立ち寄ったんですが、これまた(何故か)鉄道模型のジオラマがあったりしてw
鉄道三昧の日(陣屋もちょっとあったけど)を楽しめた、優雅な夏休みの1日でございました。


◆◇◆ 下野に 抜きつ抜かれつ 汽車を追い 目に留まるのは 夏の豊かさ ◆◇◆




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