2000年6月 信濃騒動(2)

明けて翌日、18日の日曜日。
エンジンがかからない車ではエアコンなど使えるはずもなく、
初夏とは言え長野の高原の夜は底冷えするものでした。
ようやく寒い夜が明け、朝8時を過ぎた頃、カーディーラーの職員さんたちが出勤。
早速、壊れた光冠号を直していただく事にしたのですが…。
「あー、確かにタイミングベルトが切れてますね。
 申し訳ないんですが、このベルトのストックは今ないので
 部品を取り寄せて2〜3日後に修理する事になってしまいます」
ガビーン!そんなに大ごとなのかぃ!!
今ここで直せるわけじゃないのね。あちゃー。
まぁ、部品がないんだからしょうがない。
もう諦めて車を預け、直った頃に引き取りに来るという話になりました。
ゔーん、どんどんドツボにハマッていくぞ、今回のドライブは。
トラベル転じてトラブルになってしまったなぁ(←0点)

車がないからと言って帰らない訳にはいかないので、
急遽、鉄道で茅ヶ崎へ向かう事になった我々一行。
幸い、JR小海線の北中込駅が目の前だったので
ここから列車に乗る事となりました。結局、昨日車で帰るはずのコースを
改めて列車で行くわけです。小海線で小淵沢まで行き、
そこから中央本線の電車で八王子、相模線で茅ヶ崎に。
車だったら国道141号線→中央高速→国道129号線に置き換わるんだよね。
昨日の雨が一転、今日は素晴らしい快晴!
絶好の行楽日和の中…我々は帰路を急ぐ移動に取り掛かりました(愕)

高原鉄道として有名な小海線。まぁ要するにローカル線です (^^;
うっかり乗り遅れると次の列車はいつ来るのやら、という目に遭いますから
とにかく来た列車に乗らない事には話になりません。
北中込駅で待つこと20分ほどでちょうど良く列車がやってきました。
さほど待たずに列車が来たのはラッキーですな。
以前から乗ってみたいと思っていた小海線、思わぬトラブルですが
乗る機会がやってきましたので、しばらく楽しんでみたいと思います。
JR小海線 北中込駅
JR小海線 北中込駅

初夏の陽光まぶしい中、
やって来たのはキハ110系車両。
白い車体にグリーンのラインは
涼しげな高原列車にピッタリの色合いです。
ちなみにこの頁、鉄分だらけの写真です(爆)

北中込駅から南へ進む高原鉄道の旅。徐々に車窓は市街地から
山間部へと変わって行きます。いいねぇ、新緑の山は。
緑が目に美しく、改めてドライブしに来たいなぁと思いますな。
臼田の駅に到着する辺りがちょうど町と山の切り替え地点。
なんだかこの奥の山には宇宙観測の拠点があるとか。
小海線沿いって、結構隠れた名所があるんだよねぇ。
そんな観光情報にも新たな発見があったりして
ますます小海線の旅は侮れないぞ、という思いが深まります。
小海線の名の由来、小海駅に到着したら
向かいのホームで観光用の太鼓囃子を演奏しておりました。
こういうイベントに行き会うのも、のどかな高原鉄道ならではですな。
いやー小海線の旅、なかなかに面白い!
JR小海線 小海駅にて
JR小海線 小海駅にて

停車中の車両から撮った1枚。
向こうのホームで太鼓の演奏をやっておりました。
なかなかに面白いアングルで、
割と気に入っている写真です(自画自賛)

佐久から千曲川の上流へ遡ってきた小海線は
信濃川上駅で川と離れ、八ヶ岳の麓を進みます。
で、到着したのが野辺山駅。JRで最も高い所にある駅として有名な所です。
空気が清涼な野辺山には国立天文台宇宙電波観測所もありますし
何やら有名なものが色々と揃っているんですなぁ。
その野辺山駅を出て少しばかり行った所がJR線路の最高地点。
標高1375m、踏切なんですねこの場所は。で、その踏切を通過すると
長野県から山梨県に入県。高原リゾート地、清里でござる。
昨日、同じくリゾート地として有名な軽井沢を横目に通過した我々、
今日も清里リゾートは車窓から眺めるだけでおしまい (^^;
何せまぁ本日は帰るだけで精一杯の旅路ですから。
わざわざ途中下車してまで遊ぶ余裕はありません。
小海線車窓
小海線車窓

進行方向を振り返り、
後ろへと消え去っていく景色をカメラに収めました。
左の畑は高原キャベツかな?
空の青さに緑の森、これまた我ながら
気に入っている写真です(自画自賛×2)
地図を見ればこの辺り、水源が豊富なようで
大湧水に女取湧水、武田信玄が分けたという有名な三分一湧水など
名水ランキングに入るような超有名処の湧き水がいくつもあるのですが
列車に乗ったままの我々には関係なく、全て通過。
小海線の線路は最後に大きなヘアピンカーブを描いて
終着・小淵沢駅に到着しました。ここで乗り換え、今度は
中央本線の列車に乗って東京方面に上っていきます。
JR中央本線 小淵沢駅
JR中央本線 小淵沢駅

やってきたのは183系特急あずさ。
水色と白色のツートンカラーは
やはりアルプスの山並みをイメージしたのでしょうか。
JRになってから車両もカラフルになったもんだねぇ。
未だに「国鉄色」が一番しっくりと来る拙者は…。
古い鉄野郎なんですね、ハイ (T_T)
小淵沢駅での乗り換え待ち、特急あずさがやってきた後、
続いて普通列車が到着しました。これまたそれほど長く待つ事は無く
いわゆる「スカ色」の車両に乗り込んで八王子駅へ向かいます。
小淵沢を発った列車は、長坂・穴山と云った
“武田家臣”の名を戴く駅を次々と通り過ぎていきます。
まぁ、こんな事考えながら中央線に乗る奴はあまり居ないだろうけど… (^ ^;
そんな中、特に城マニアの琴線に触れたのが新府駅。
あー、このあたりに勝頼公の城があったんだなぁなんて考えたりするかすこば。
さすがに残り2人はそんな事は興味ないだろうけど
中央線の旅、戦国史好きな人間にはガンガンとツッコみを入れてくる道程です。
え、こんな事書かれてもよくわからんって?
あぁそうですか。そうでしょうねぇ。どうもすいません (^ ^;;;

のんびりとした列車の旅、車中ではついウトウトと居眠りもしつつ
八王子駅に到着、ここから相模線直通電車があったので乗車し
茅ヶ崎へと帰り着きました。いやぁ、日帰り旅行のつもりが
まさか夜をまたぎ、しかも電車で帰ってくる事になるとは…。
ともかく、ようやく帰宅したかすこばでございましたが
光冠号は佐久に置いてきたまま。当然、取りに行かねばなりません。
と、いう事で、来週もまた佐久へと行く事になったのでありました(爆)




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