★★★相州乱波の勝手放談 ★★★
#27 国宝4城が5城になりまし…た?
 




今回の話は単に個人的な雑感なんで、全然オチはありません (^ ^:

2015年(平成27年)7月8日、松江城の天守が国宝になりました!
城郭建築物が国宝に指定されるのは実に63年ぶりだそうで、長年
国宝化を悲願としていた松江市民の方々は歓喜の極みであった事でしょう。
何年か前、松江を訪れた際にはそこかしこに“松江城を国宝に!”という
キャッチフレーズが並んでいて「頑張ってるなぁ」と思ったものです。
松江の皆さん、おめでとうございます〜♪
   松江の町にて
松江の町にて

ちょうど夜祭の日だったので
このように、城の周辺には沢山の
行燈が並んでいたんですけど
「国宝に」の文言を書いたものが
チラホラと。それ以外にも、
横断幕とかポスターとか
様々なものに「国宝に」と記され
松江の町が一体となって
国宝化に気合を入れていた様子が
感じられました。なお、背景で
ライトアップされているのは
松江城の復元された南櫓です。
これで、国宝天守を擁する城はそれまでの4城から5城になった訳です。
今更説明するまでもありませんでしょうが、従来からの4城は
姫路城(1951年(昭和26年)6月9日国宝指定)と松本城・彦根城
犬山城(いずれも1952年(昭和27年)3月29日国宝指定)ですよね。
で、これらの城を総称して呼ばれるのが「国宝4城」という言い回し。
松江城が加わって、これからは「国宝5城」と呼ばれるようになるんでしょう。
でもさぁ、国宝のある城って…もう1つあるよねぇ? (^ ^;

京都二条城二ノ丸御殿群、これも1952年3月29日に国宝指定を受けています。
現存天守(明治維新以前から残る天守)は全国に12基ありますが
御殿が残る城は(陣屋御殿は除くとして)全国に4城しかありません。
その中でも二条城の二ノ丸御殿群は、歴史的経緯・規模・文化的価値の
どれを取っても、他の城と比較にならないほど重要なもの。極端に言えば
国宝天守よりもさらにレアな存在だと思うんですよね。しかしながら
何故か「国宝の城」という分類から乖離した扱い…。
国宝 二条城二ノ丸御殿群
国宝 二条城二ノ丸御殿群

他に残る城郭御殿は、高知城と
川越城の本丸御殿、それに
掛川城の二ノ丸御殿です。
陣屋御殿を含めると、もう少し
増えますが、それも微々たる物。
二条城が最上級の建造物です。
焔硝蔵#13話でも申し上げましたが、城といえばやはり「天守」が代名詞で
御殿はあまり省みられないのでしょうか?確かに、文化財分類からも
国宝5天守は「城郭建築」とされているものの、二条城の御殿は「住居」の扱い。
(あれを「住居」と呼ぶのもちょっと違和感がありますけどwww)
専門家である筈の城郭愛好家から見ても、二条城二ノ丸御殿は
「国宝城郭とは別の話」として放って置かれてしまうモンなのでしょうかねぇ…。
“城郭建築ではない、住居としての国宝指定”だからって、
「国宝の城ではない」という訳でもないと思うんですが。



単純に“言い回し”や“分類上”の問題なんでしょうけれども
「国宝4天守(これからは5天守)」と言うならばそれは正しいと思うんですが
「国宝4城(同じく5城)」と言うのは、二条城が度外視されているようで
むしろ誤った言い方なのでは?と常々気になってしまってるんですよねぇ。
いや、だから冒頭に記した通りあくまでも「個人的雑感」なんですけどもね!
こんな細かい事を気にするヤツは他に居ないのは分かっていますけどもね !!
…。
……。
………。
誰かこの不満足感を解消する、納得できる理論を教えて下さいっ! (><)



という事で、オチない話でした(それだけかよっ!)
国宝 松江城天守

#城の話ですので、全然落ちなくて良いんですけど(あ、オチた…)




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