2014年10月 日光参詣 〜絵画の章〜

旅行期間:2014年10月14日(火)

主な滞在地
10月14日(火):

日光東照宮・二荒山神社・白糸滝・霧降大滝・
日光駅周辺・寂光滝・草木ダム・わたらせ渓谷鉄道
日光参詣 〜絵画の章〜 行程地図


この前の月(2014年9月)長男が修学旅行で日光まで行ってきたのですが
当時、日光東照宮は平成の大改修工事が盛大に(?)執り行われ
何と、国宝の陽明門では外壁を取り外した内部から“隠された絵画”が出現しました。
普通、工事中の文化財じゃ満足に見学できなくて楽しめないものですが、
こうなるとむしろ「今しか見られないレアもの」を拝見するチャンス!
修復後は元の通りに外壁を戻すので、この絵画は再び眠りに就く事となる訳で。
ウチの子、良いもの見てきたねぇ…と言うか、オイラもそれは見ておかないと!と思い立ち
10月半ばで休みが取れた日に、早朝から家を出て日光へ向かったのでありました。

実はこの前日、台風が襲来し天気が危ぶまれていたのですけれど
動き出してみれば何の事は無い、台風一過となり非常に良い天気に。
日光へ向かう道すがら、日光宇都宮道路を走っていると
早朝の虹 車窓には虹が!幸先良い〜♪

と言っている間に杉並木を抜け日光の中心街へ到着。
JR日光駅
クラシックな洋館風のJR日光駅と
ロッジのような東武日光駅
東武日光駅
JRの日光駅はこのあと外壁の塗り替えをしてリニューアルしました。
この時よりもポップな感じの色になって、まぁ可愛いっちゃぁ可愛いし、子供っぽ…いや、何でもない (^ ^;

で、お目当ての日光社寺ですがね。東照宮だけでなく
輪王寺三仏堂の覆屋
輪王寺三仏堂

も、大改修中で建物まるごと覆屋に覆われてましたw
いやね、今回の目的は東照宮(の陽明門)ですから別にいいんですけどね、
同時期にあっちもこっちも工事中ってのもどうなんでしょうねぇ?(苦笑)
東照宮入口
で、やってきましたよ東照宮。
雨上がりの早朝、清浄な空気に包まれています。
五重塔も気のせいか鮮やかに見えます!
東照宮五重塔
その東照宮五重塔ですが、普段は公開されていない内部構造を見れるようになっていました。
(陽明門が工事中だったから?でしょうか…)
国重文 日光東照宮五重塔 心柱

塔体構造に必須の部材、心柱。
塔を貫く中心の柱は、実は固定されておらず
風や地震などで揺れた場合、それを打ち消す働きがあります。
ですので、この心柱も根元が「浮いている」状態。
日本建築の伝統的な“免震構造”です。
ちょっと分かりづらい写真ですが、
格子窓の隙間から心柱の根元を撮ったもの。
東照宮五重塔の心柱
こうした構造は東京スカイツリーなどの現代高層建築物にも応用されているのですが
図らずも日光東照宮の鳥居前は標高634m。スカイツリーの高さと同じ地点です。偶然にしては出来過ぎ…。

では東照宮の境内に入っていきませう!
三神庫前にて
国重文 日光東照宮三神庫

台風が襲来すると言う天気予報の日でもあり
まだ時刻も早い事もあって、ご覧の通り境内はガラガラ。
まるで東照宮を独り占めしているような爽快感!
有名なアレ
国重文 日光東照宮神厩舎 三猿

そして東照宮と言えばコレ。
見ザル聞かザル言わザル!
こちらもこの後に補修を受けたので
ちょっと違う雰囲気になりましたね。
その先へ進めば階段、それを登れば…いよいよ陽明門!
陽明門の覆屋
まぁ、工事中ですからこちらも覆屋の中です(爆)
この時間、階段を登るのは工事作業の方々のみ。
“仕事人の現場”でした。そして普段は彫像が
収められている空間もスッカラカンで
金箔の壁が剥き出し…こうなってたんだ!
陽明門内部

はい、それでは本日のメインイベント!
隠されていた壁画がこちら!!!

隠れていた壁画(左隻)

隠れていた壁画(右隻)

剥落している部分(元々ね)もあるけど、花鳥風月を題材にした左隻・右隻一組の大壁画。
本当は金箔とか貼る予定だったのか?とも思うのですが、未完成なので朱色の背景となっていて
むしろそれがシックな風合いを出していて恰好良い。まぁ、豪華絢爛がウリな陽明門にはちょっと合わないけどw

普段見えない空間 普段見えない所と言うと、こんな部分も…。

じっっっくりと壁面を見ていたら、だんだんと拝観客が増えてきました。
どうやら東京を朝に出発した人たちが到着する時刻になったようです。
のんびりと壁画を独り占めしていたかったけど、邪魔をしてはいけないのでそろそろ先へ進みます。
国宝 日光東照宮唐門・御本社

陽明門の先にあるのがこちら。
“東照宮の中心”です。
これについてはもう
とやかく説明する必要は無いでしょう(笑)
国宝 日光東照宮唐門・御本社
唐門や御本社はひと足先に改修が済んでいるのでピカピカですw
国重文 日光東照宮奥宮宝塔

いや、本当の“東照宮の中心”はこちら!
徳川家康公のお墓です。
これについてはもう
とやかく説明す(以下略)
国重文 日光東照宮奥宮宝塔
いやー奥宮まで階段をひたすら登るのって結構ツラいよね。
山城慣れしている(そして団地住まいで毎日階段を上り下りしている)オイラでも、あの急傾斜はちと厳しい (^ ^;

陽明門内部
陽明門内部

ひとしきり拝観し帰る時、もう一度陽明門の中を通ります。
通り過ぎる途中で、再度細かい工事箇所をチェック。
これ、作業が終わったらもう見られないよねぇ…。

東照宮を見終わった所で、時刻は11時。空いている時間帯に見回れて満足ですが
さて、この後はどうしよう…(完全ノープラン)とりあえず輪王寺はあの通りだったので「二社一寺」のもう一つへ。
国史跡 日光二荒山神社

いつもは混雑している筈の境内が
こちらもガラガラでした。みなさん
台風が来るので(そして平日だし)
出控えたのでしょうねぇ (^ ^;
国史跡 日光二荒山神社
そんな日に出かけているお前は何なんだ…って言われそうですが(爆)
二荒山神社参道沿いの疎水
二荒山神社参道沿いの疎水

台風明けと言う事で、水の流れもそこそこ。
勢いのある水路を、ちょっと変わったアングルで撮ってみました。
水路の隙間に手を突っ込んでバランスを取るのはちょっと大変だったんですが
いい感じで撮影できたので、満足満足(笑)
と、ここでハタと気づく。そうか、今日は水が多めの日だから滝だ!
日光はあちこちに滝があるから、ここからは滝めぐりの旅にしよう!!
んで、どこか手近な所に滝はないかと地図を探してみると…どうやら東照宮のすぐ裏に滝があるらしい。
よっしゃ、では早速行動開始〜♪
日光白糸滝
日光白糸滝

白糸滝と言う滝も全国各地にありますが(一番有名なのは富士山麓かな)
こちらは日光の白糸滝。確かに、川の流れが白い糸のようで
“水のカーテン”を作り出している感じですね。
マイナスイオンがたっぷり〜!
温暖化のせいか、10月でもまだ木々は青く、気温も高め。
よし、それならばもっと山深い所まで行ってみようと思い、次に向かったのが
霧降大滝
霧降大滝

日光のド定番観光名所、霧降の滝。
山の上から下り落ちる水の流れを
そのまた上の観瀑台から見下ろします。
こちらは流石に山の上だけあって、少し木々が色付き始めてました。
もう少しすれば、一気に紅葉が進むんでしょうねー!
カラフルな森の中を抜ける滝も見てみたいんですが、まだちょっと早かったwww

山から下りてきて、日光の町の中心部へ戻ってきました。
とりあえず日光駅で、次にどこへ行こうか作戦会議…と思ったんですけど
ホームを見れば、列車が入っている!
JR日光線 205系600番台
JR日光線 205系600番台

ブラウンとクリーム色の帯に彩られ、シックな装いの205系。
東京都内だと緑やブルーの鮮やかな色ですが、この色は日光線らしい雰囲気。
さらに言うと、ドア脇には日光らしい神橋や三猿などのイラストが散りばめられ
通勤用車両ながら、観光客にも気分を盛り上げる演出があって良き★
JR日光線 205系600番台(神橋イラスト) JR日光線 205系600番台(日光駅イラスト)
JR日光線 205系600番台(三猿イラスト) JR日光線 205系600番台(日光駅/三猿イラスト)
ふと見てみれば、JR線の先を
東武線が走り抜けて行きます。
せっかくなので東武日光駅も
拝みに行きましょうか (^_^)
東武日光線 6050系 × JR日光線 205系600番台
東武日光線 6050系
東武日光線 6050系

こちらもちょっと落ち着いた赤い帯でシックな装いの6050系。
そして白い車体にオレンジ色のラインがメルヘンチック。
例えて言うなら“高原列車”ってな感じでしょうか。
まぁ、高原列車って表現も随分とレトロですが(爆)

何となく鉄分も取り入れた所ですが、滝ですよ滝。
日光ではお気に入りの滝もあって、裏見滝と言うのですが(その名の通り裏側から見られる)
そこへ行ってみようと思ったら、何とこの日は滝へ通じる道路が工事で通行止め。
裏見滝へ行けないのなら、もう一つ候補があったのでそちらへ。
寂光滝
寂光滝

以前にも来た事のある滝だったんですが
その時は光量不足で上手く写真が撮れなかったんですよねー。
で、満を持して今回リベンジ。撮り方も工夫して、
流れる水を爽やかに演出してみました。これでどうだっ! (^ー゚)b

さて、ここからは家に帰る事を考えながら移動していくのですが
来た道と同じ道を通っては面白くない。ですので、日光の「先へ」抜けて
足尾方面から南下しようと、渡良瀬川に並行する国道122号線を進みました。
草木ダム

その途中、見晴らしの良いダム堤があったので一休み。
あんまりダムには詳しくないのですが、
高さ140m×長さ405mもあるダム堤だそうで
そりゃ広々とした谷間が眺められる訳ですよねぇ。
で、タダ写真を撮っても面白くなさそうなので
(あまりピンと来なかったw)
敢えて「ダム堤に沿った角度を付けて」みました。
草木ダム
そのまま122号線を走破。この道はわたらせ渓谷鐵道に沿っているので、時折線路が見え隠れするんですけど
ちょうど水沼駅に差し掛かった所で、停車中の車両を発見。なのでまたもや鉄分補給(笑)
わたらせ渓谷鐵道 わ89-310形
わたらせ渓谷鐵道 わ89-310形

時刻は夕暮れ時。駅の看板にも灯かりが点り始めました。
ちなみに水沼駅には、駅舎内に温泉施設があるので
でっかく温泉マークが掲げられています。良い意味でローカルムード満点!
わたらせ渓谷鐵道 わ89-310形(交換)
わたらせ渓谷鐵道 わ89-310形(交換)

しばらく待っていたら対向列車が到着し、交換(すれ違い)して行きました。
ちょうどこのタイミングでヘッドライトが点灯。ここから夜モードです。
なお、310形は2025年で形式廃止。この2両とも、既に廃車となってしまいました。
313号車は「わたらせU」、311号車は「たかつど」のヘッドマーク付き。
たかつど、と言うネーミングは高津戸峡と言う渓谷が流域にあるからだそうです。知らんけどw

そのまま「わ鐵」沿いに走り、結果的にこの313号車と同じタイミングで移動する事となりました。
斯くして、わ鐵のターミナル駅・大間々(おおまま)駅までやってきたのでそこでも写真撮影をば。
大間々駅にて

まだ18時前なんですが、すっかり暗闇に。
ライトで薄っすら浮かび上がる車体が、むしろ雰囲気を盛り上げてくれました。
この後、列車は終点の桐生駅に向かい発車して行きました。
大間々駅にて

そんな大間々駅にはわ鐵の繋留線があって、古い車両なんかも展示されております。
わたらせ渓谷鐵道 わ89-100形 わたらせ渓谷鐵道 わ99形客車
屋根付きの保管庫に入っている気動車は、引退したわ89-100形の101号車。
「こうしん」のヘッドマークを付け、パープルとホワイトのツートンカラーが上品にして鮮やか。
廃車とは言えピカピカに整えられ、このまま走れそうですよねぇ。
一方、ホーム上に停められていたのは現役の客車・わ99形。「やませみ」のペイントマークが描かれています。
元々はJR東日本で使われていた12系客車ですが、わ鐵に譲渡されトロッコ列車として運行。
廃車の101号車より薄汚れて見える…のは気のせいですよ、うん (^ ^; 使い込んでいるってコトで

わたらせV
わたらせ渓谷鐵道 わ89-310形

のんびり写真を撮っていたら、次の列車が大間々駅に入ってきました。
またもや310形、今度は315号車。「わたらせV」のヘッドマークを掲げてました。
昭和の鉄を感じさせるヘッドマーク、ついつい撮っちゃうんだよなぁ…(苦笑)

この↑写真を撮ったところでジャスト18時。もういい加減帰ろうと(ここから自宅までまだ3時間はかかる)決めて帰路に。
幸いにも渋滞とかにはハマらず(まぁ、平日ですからw)無事都心を抜けて帰宅しました。
で、結局…あれ?隠れ壁画を見に行ったのが目的だったんだけど
撮った写真を見てみれば、大半が滝と鉄分だったりして。おかしいなぁ(滝汗)

余談ですがこの日の総走行距離数は499.7km。ほぼ500kmですな。言われてみれば日光往復ってそれくらいかぁw


◆◇◆ 今だけの 秘宝求めて 東照宮 されど全てが 宝物の旅 ◆◇◆




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