2006年8月 山梨名山勝水

旅行期間:2006年8月2日(水)

主な滞在地
8月2日(水):明野ひまわり公園・山梨県立フラワーセンター・若神子城跡・三分一湧水
山梨名山勝水行程地図


先月末は城攻め三昧で遊ばせてもらったので、
今回は家族サービスで山梨までドライブ。
夏の山梨と言うと、富士五湖の高原リゾートとか
御岳昇仙峡とか、或いはぶどう狩りとか、
色々な楽しみ方がありそうですけれど、本日のチョイスは
旧明野村、一面の野原を大輪の花で埋め尽くす
明野ひまわり公園です(←当然、嫁さんのリクエストでしてw)

早朝、地元茅ヶ崎を出発して相模湖ICから中央高速に。
1時間ちょっと走れば甲府を通過、韮崎ICで一般道へ下りました。
茅ヶ岳広域農道と呼ばれる道を北上すると…見えてきました、ひまわり畑が!
明野ひまわり公園にて
明野ひまわり公園にて

まさに「林立」という言葉が相応しい
ひまわりの一群。こういう具合に咲く花が
あたり一面に広がってます。
ひまわりだらけの光景に、ウチのチビ助は大はしゃぎ。
嫁さんとオイラは呆気に取られました。
いやはや、さすが観光名所になるだけの事はある!
ギラギラと照りつける陽光の下、
「これでもか!」という程の夏らしさを味わえました。

そのひまわり園のすぐそばにあるのが、山梨県立フラワーセンター。
フラワーセンター入口
フラワーセンター入口

ひまわりに続いては、バラの花。
凛と咲く高貴な姿で
入場者を出迎えてくれます。
こちら、何と通称は「ハイジの村」!
その名の通り、園内はアルプスの少女ハイジが暮らしているような
ヨーロッパ風の町並みが再現されているんです。
何はともあれ、ご覧頂きましょう★ (^-^)
山梨県立フラワーセンター(1)山梨県立フラワーセンター(2)
山梨県立フラワーセンター

ヨーロッパの古都にありそうな塔。
ご丁寧にも、スイス国旗が掲げてあります(笑)
その塔から見下ろしたのが右の写真。
この写真だけなら、日本じゃなくて
アルプス地方の小都市にしか見えません!
園内の建物は、まるでヨーロッパの街にある民家そのものですが
展示館になっていたり、休憩室だったり、売店だったり…
しかも園内にはハイジやペーター、クララが待ってます。
かなり凝った作りですよー !!
ラベンダー畑
ラベンダー畑

もちろん、フラワーセンターですから
お花畑がいっぱい!こちらはラベンダー畑。
向こうに見える納屋も、欧州の風合い。

アルプスの町を模しているだけあって、
園内にはヤギやロバなどの放牧動物が遊んでいました。
それを見て子供が大喜びしてたんですが、
一通り見たので、退園…。
北杜市の市街地を通り抜け、長野との県境近くの
甲斐小泉方面へ向かいます。その道すがら、
ちょっと有名な城跡公園があるので、軽〜く寄り道をば!(爆)
武田信玄の軍道として知られる“棒道”の起点とされている若神子城です。
北杜市史跡 若神子城址 畝堀跡
北杜市史跡 若神子城址 畝堀跡

とまぁ、来歴は“信玄ゆかりの…”という点が
強調される城なんですが、最終的には
小田原後北条氏が前線城郭として使ったので
現在残る遺構は、それに伴ったものがメイン。
この写真、畝堀(堀の中を畝のような小さい土手で区切ったもの)が
現在まで残存しているものを撮影したものなんですけど
手前から奥にかけて3列ほど小さな畝があるの、分かりますか?
この城跡、北杜市街地(須玉の町)を望む崖の上にあるので
展望台からの眺望は結構なもの。復元の烽火台も
作られていて、何となく雰囲気はでてますが
ちょっとばかりおもちゃっぽい再現の仕方なんで
あれで良いのかどうかは…個々の判断にお任せします(苦笑)

城跡から延びる山梨県道28号線を北上、さらに
JA梨北小泉支所を経て県道609号線へ進んでいきます。
車窓には緑のトンネル、それに農村風景、のどかです (^-^)b
高原とは言え、真夏の日差しが照りつける時間は
気温30℃をゆうに超え、融けてしまいそうですねぇ。
そんな暑さを忘れようと思ってやってきたのが、
甲斐の名水として名高い三分一湧水(さんぶいちゆうすい)。
その昔、今のように治水が進んで水の害も不足もない環境とは異なり
自分の田にどれだけ多く水を引けるか、1滴たりとも無駄に時代の話。
そのあたりで唯一と言える水源を、3つの村が共同で使っていましたが
「お前の方が多い」「いや、こっちが足りない」と争ってばかり。
さかんに繰り返される水騒動に困った村々は、時の御領主
武田信玄公(←こればっか…w)に調停を訴えました。
そこで信玄さまが作った分水池がこちら!
北杜市名勝 名水百選 三分一湧水
北杜市名勝 名水百選 三分一湧水

透明な清水が満々と流れ込み
綺麗に3方向へと分かれて行きます。
熱射を遮る木陰の下、
この清涼感は何よりも贅沢!
極上の避暑地が、山梨にありました…。
要するに、川の流れを直接3方向に分けようとすると
水量や水勢、流路によって必ずしも3等分にはならない訳です。
川は本来、岸辺の流れは緩やかで中心部だけが勢い良く流れてますし
当然、それによって水深も違う。ましてやカーブした流れだと
内渕より外渕の方が速い。だから、どんなに手を尽くしても
その状態のままでは水が均等に分けられない。だから、いったん
川の水を貯水池に溜め、そこから3方向に分ければ大丈夫!という事。
ご丁寧に、貯水池への注ぎ口には分流しやすくする為の石を置き
直進方向だけに水勢が向かないようにしてあります。
さすが名門・甲斐武田家の御当主さま、博識です。
まぁ、そうは言っても厳密には
これで完全な3分割になる訳でもないし、
信玄が整備した?というのも後世の伝承らしいですが(爆)
とりあえずこの池が出来た後、水争いはなくなり
今や甲斐を代表する名水の地として有名になりました。

湧水の付近をしばらく散策してみると、
信玄棒道の番所跡という碑を発見。
何だかまぁ、このあたりは信玄さまさまですなぁ (^ ^;
他にも…
下村バス停わきの水車小屋
下村バス停わきの水車小屋

こんな感じで情緒のある水車小屋があったり…
みどり湖
みどり湖

県道609号線沿いには、夏の夕暮れ時に
ちょっと物悲しさを演出する
小さな湖があったり…
花と水と山と、涼味たっぷりな八ヶ岳山麓の1日でございました!


◆◇◆ 燃えたぎる 光降りそぐ 山なれど 花陰水勢 夕日涼やか ◆◇◆




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