2000年8月 中越再訪(3)

さて8月4日は帰宅する日。この日は少〜し薄曇りでしたが
まぁそれでも良い天気。今日も暑くなりそうだ…。
朝食を頂いたら帰宅準備。高校生の団体さんは電車で帰るので
荷物をまとめるやら下山の段取りやらでバタバタしています。
一方、自分の車で帰る拙者ととんび殿は気楽なもの。
とりあえず車に荷物を積んじゃえばそれでいいんだもんね (^^;
と、呑気に構えていたら人数の都合、我々の車で帰る後輩が発生したらしい。
ありゃ!そうなの?何だかなぁ。
慌てて車内を取り繕い(爆)何とか準備を整えました。
とりあえず守門村から関越道方面に車を走らせ、「道の駅ゆのたに」で
土産物を物色。しかる後、電車で帰る後輩連中をJR上越線小出駅まで送り
拙者ととんび殿、それに後輩2人という車帰宅組は高速に乗ったのでありました。

しかしまぁ、一直線に帰っても面白くない。
帰りがけにもどこか観光して回ろうというのが拙者ととんび殿の企て。
2人とも旅行好きなものでねぇ。これくらいやらないと折角新潟まで来た甲斐がない。
同乗の後輩もよくわかっているもので、寄り道しながらの帰宅に異存なし。
そんな訳で、オイラの車ととんび殿の車、2台連れの珍道中は
関越トンネルを抜けた沼田ICで高速を下り、利根川を渡って
国道145号線を吾妻方面へ。山間の道をひた走っていきます。
しばらく進むと、国道353号線とぶつかる伊勢町下之町交差点に。
ここで右折〜♪
道は吾妻渓谷沿いに走るコースになります。
真田家の城があったことで有名な岩櫃山の麓を抜け、
左手に渓谷の奇岩と渓流を眺めつつどんどん西へと向かっていきました。
さすがに運転中なので写真は撮れませんでしたが
なかなか素晴らしいコースでしたぞ、ここは。

そのまま直進して行くと川原湯温泉。さらに進むと長野原町から
嬬恋村になります。高原野菜の産地として知られる嬬恋は
浅間山の麓にある静かな村。という事は、古来から
火を吹く偉大なる山の災厄と戦ってきた場所なのであります。
防災設備が整った現代でも、気を抜く事が許されない浅間山ですが
その昔にはさぞかし多くの被害を出してきた事でしょう。
そんな浅間山の恐ろしさを証明しているのが鎌原観音堂。
江戸中期の1783年に浅間山が大噴火を起こした時、
噴出する火砕流から逃げようとした周辺農村の民が
わずかに高台であったこの観音堂に登り、かろうじて難を逃れたという所です。
しかし石段の中腹までが火砕流の土砂に埋まり、昭和の発掘調査では
埋まった石段の下部から、逃げ切れなかった人の遺体が発見されたとの事。
このため「日本のポンペイ」という通称が附けられています。
鎌原観音堂
鎌原観音堂

暗がりの中で撮った写真なので
ちょっと見難いのは御勘弁下さい。
この堂のある所まで逃げ延びた人は助かりましたが
写真を撮った石段の位置よりも低い所は土砂に埋まり
数多くの人が亡くなったのでしょう。

ここから国道146号線に入り、浅間山の北麓から南麓に向かって移動。
ちょうど山の真東に差し掛かった所で白糸ハイランドウェイに入り、
旧軽井沢方面を目指します。その道すがらにあるのが白糸の滝。
白糸の滝と言うとどうしても富士山が有名ですが、
ここ浅間山の麓にもあるんです。これがまぁ、云い得て妙と言うか
確かに白糸の滝、という感じ。山の帯水層である横一直線のラインから
細い糸のような小さい滝がいくつも噴き出して並び、
さながら「小滝の暖簾」のようになってます。
拙者は以前も行ったことがある場所だったのですが、
真夏の涼を得るには最適だし、後輩連中も連れてのドライブでしたから
立ち寄る事にしたんですな。しばし滝の姿を眺め、一服するのも乙でした。
白糸の滝
白糸の滝

盛夏の滝は、普段よりもより一層
涼しい快適な気分を提供してくれます。
軽井沢の奥にこれだけの湧水があり
千曲川の源流となっているのです。

さて、後輩も連れている以上あまり遅くなる訳には行きません。
旧軽井沢を抜けてそのまま軽井沢市街地を通過、車は碓氷軽井沢ICから
上信越道に入ります。ここから再び関越道に合流し、鶴ヶ島JCTで
圏央道へ。この先で国道16号線に乗り、橋本から国道129号線にシフトし
茅ヶ崎方面に帰るルートです。ところがここで、かすこばの車と
とんび殿の車で「対決」が勃発したのであります。
16号線に乗り易い入間ICで高速を出るか、それとも高速で先まで進み
青梅ICから引き返して16号線に戻るか。拙者は入間の方が便利だと言い、
とんび殿は青梅まで行くと主張。ならば二手に別れ、それぞれのコースで
どちらが早く帰りつけるかという競争をしたのです(くだらねー!)
で、勝ったのは…拙者でございました♪
やはり16号線に直結したICで下りたのは正解。そもそも16号線自体、
この区間はバイパス路になっているので、高速を下りてもさほど速度を落とさず
通過する事ができるからね。青梅からだと、16号線に乗るまで
地方道を通る事になるし、交差点の量も増えますからな。
やはり拙者の判断が正しゅうございました。
まぁ、別にどっちが勝とうと負けようとどうでもいい勝負だけどね (^^;
そんなこんなで、茅ヶ崎に帰り着いたのは夜8時ちょっと前。
新潟を朝9時過ぎに出発し、上信国境を寄り道して帰ったにしては
なかなか良いペースだったかな。久々の新潟行き、楽しいものでありました。


◆◇◆ 友垣に 星降る街へと 誘(いざな)われ 古式探すは 上越の夏 ◆◇◆




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