1999年8月 浅間神社巡回

旅行期間:1999年8月21日(土)

主な滞在地
8月21日(土):雄滝雌滝・山中湖・浅間神社北口本宮・忍野八海・浅間神社東口本宮
浅間神社参拝行程地図


夏です。暑いです。
海沿いの茅ヶ崎には南からの潮風が入り込んで熱帯の蒸し暑さです。
どこか涼しい所にでも行かないとやってられません(泣き言か!)
避暑といえば高原や水辺、というのが定番。
涼を求めてドライブに出発したかすこばは、富士の麓を目指しました。

茅ヶ崎から北上、厚木市から国道412号線に入り
更に宮ヶ瀬湖を通って国道413号線、「道志みち」へ。
山梨へ向かういつもの裏街道を使って富士の裾野に至る予定なのであります。
その道すがら、神奈川県から山梨県に入ってしばらく走ったところで
道の右側に「雄滝・雌滝→」という表示が。
ふむふむ、こんな所に滝があるのか?こりゃ涼むのにはピッタリだと思い
車を停めて滝見物に歩き出しました。綺麗に整えられた山道の下には
さらさらと静かな音を立てて流れる渓流があり、どうやらこの先に
目指す滝があるようです。と、5分ほど歩いたところで見えました!
それほど大きな滝ではありませんが、2つ並んだ綺麗な滝。
名前の通り雄滝と雌滝、夫婦の滝ですね。
轟音の大瀑布という訳ではないので、滝壷まで歩いて行けますし
流れ落ちる滝しぶきを手で触れる事もできます。
天然のシャワーという感じなので、まさに涼を取るのには好都合♪
マイナスイオンに包まれる空間に身を置いて
その場でしばらくぼぉーっと滝を眺めておりました。

このまま滝にずっと居続けても良いかな、とも考えましたが
いくら何でもそれだけでお終いというのも味気ないので
再び車を動かして出発。道志村を通過し、山伏峠を貫通する
山伏トンネルを抜けると山中湖村。そう、山中湖に到着です。
これまた高原の湖ですので、茅ヶ崎に比べると格段に涼しい。
潮風の蒸した空気とは違って、山中湖畔は爽やかな涼風に吹かれていました。
これこれ、これですよ。まさしく避暑地。こういう所に来なくちゃね。
曇りがちな天気で富士山は見えませんでしたが、
涼しい湖に立ち寄って、心は晴れやかなのでございました。

山中湖から国道138号線を西に向かうと、間もなく富士吉田市に入りました。
市街地に差し掛かろうかという所にあるのが浅間(せんげん)神社の北口本宮。
天下一の霊峰・富士山そのものを御神体とする浅間神社は
まさしく富士山をぐるり取り囲んで大小いくつもの社がありますが
その中でもここ富士吉田の北口本宮は特に大きな神社です。
国道138号線を通るたび、いつも北口本宮を横目に見てはいましたが
そういやまともに中へ入った事はないなぁ、と思い
急遽立ち寄る事に決定!車を駐車場に入れて参道を歩けば
脇には疎水が流れているのでこれまた随分と涼しげな感じ。
境内は何本もの木々に覆われているので、自然と日陰にもなっています。
こりゃ丁度良いや、と心地良くなり
ありがたく感じながら拝殿や舞殿を「見物」させて頂きました。
不信心なんで、決して「参拝」になってない事はご勘弁を (^^;
富士浅間神社 北口本宮(富士吉田口)
富士浅間神社 北口本宮(富士吉田口)

富士山の北面、富士吉田からの
登山口を守る神社です。
江戸時代初期に作られたと言われる拝殿は
国の重要文化財。鎮守の杜と呼ぶに相応しい
荘厳な雰囲気に包まれた神域です。

今日は何だかのんびりした行動だったので、これ以上先には進まず
茅ヶ崎方面へと引き返すようにしたかすこば。富士吉田から東に戻りますが
その目の前にあるのは忍野八海、これも水辺の観光名所で避暑には最適な場所です。
もちろんこの名水の里を訪れて、綺麗な水を楽しむ事にしました。
あふれる湧水に触れれば、まるで手が切れるような冷たさ!
真っ青な深みに吸い込まれそうな湧池、湧き出す水が川になって溢れる濁池、
まん丸な鏡のような銚子池、個人的に大好きな景観のお釜池など、
八海の名の通りに色々な池が並んでいて涼味満点だわ。
ここから流れ出る水は山梨の山を通り抜け、茅ヶ崎にまで流れてきます。
そう、ここは相模川源流の一つなんですね。この水が流れ下るのと、
拙者が家に帰るのと、どちらが先に茅ヶ崎へ到着するのかな?なんて考えたりもして。
(そりゃ車で直行する方が早いに決まってるだろ!)
そうそう、「八海」のうち7つはこの近辺に集まっておりますが
残る1つ、出口池だけは少し離れた場所にあるのです。
今日は時間があるのでその出口池も見てみようと、車で移動。
普段だったらわざわざ出口池まで見に行くなんてしないものでねぇ。
どうやら観光する皆さんは同じ考えのようで、出口池に到着しましたが
拙者の他にこの池を見に来ている人は…全然いませんでした (^^;
忍野八海 出口池
忍野八海 出口池

他の7つの池から離れた位置にあるので
なかなかここまでやってくる観光客はいないようですが
この出口池、実は八海のうちで最大の大きさです。
静かにひっそりとたたずむ大きな池を見ていると
何だか特別な空間に迷い込んだような感じでした。

山中湖まで戻ってきたかすこばは、そのまま国道138号線を進み
来た道とは違う、籠坂峠を越えるルートを選択しました。
山中湖を背にして峠を抜ければ、ここからは静岡県。
籠坂峠から山を下る道からは、御殿場方面の展望が開けます。
138号線の静岡県側は、峠道ながら細かいカーブが少なく
快適なドライブを楽しめる道ですね。その山道を下りきった所が
小山町の須走。東富士五湖有料道路や静岡県道150号・151号など
主要幹線道路が1点で国道138号線と連結する要所です。
その交差点のすぐ脇にあるのが、これまた富士浅間神社。
ここにあるのは東口本宮、通称須走口です。
富士吉田にあるのが北口本宮で、こちらは東口本宮。
言うまでもなく富士山東側の守りにして
須走からの登山において安全祈願を行う神社なのであります。
ついでと言っては大変失礼ですが、先ほど北口本宮に立ち寄った手前、
こっちのお宮も見てみようじゃないかという事になり
須走口の神社も見物させて頂きました。吉田の北口に比べると
小さくて建物も少ない神社でしたが、こうした浅間神社は
富士の周辺にいったいいくつあるのか?と考えさせられましたね。
富士浅間神社 東口本宮(須走口)
富士浅間神社 東口本宮(須走口)

鳥居の扁額に記された文字は「不二山」
天下に二つと無い名峰ゆえに
不二、即ち富士の山という事なんですね。

涼を求めて富士山へ赴いたドライブが、
いつの間にやら浅間神社めぐりの旅になってしまいましたが
ま、これはこれでいいんじゃないかね?
ちなみに浅間神社は、南面には富士宮の浅間神社もありますし
もちろん山頂に奥宮、更には全国に末社が数え切れないほど散在。
別にわたしゃ神社マニアじゃありませんので、
これ以上他の浅間神社まで足を伸ばすつもりはありませんが
富士山の周りを巡っていると、まるでお約束のように
浅間神社に行き当たるって事なんですよね。
さすが日本一の山、影響力はかなり大きいようですな。
ひょっとして帰り道でまだ浅間神社があるかな?と思いつつ
138号線を御殿場まで下りて行き、そこからは国道246号線に乗り換えて
神奈川県に帰着したドライブだったのでありました。


◆◇◆ 不二の山 ふりさけ見れば 際の峰 四海照らしむ 威光果て無し ◆◇◆




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